「ぐぁッ」
尻を叩かれる度に呻いた。
無駄だと分かっていても。
「先輩の弟さん。カワイイっすね」
「だろ?ドMなんだよ」
バシッ
濡れたタオルで背中を打たれる。
「うぐぅ!」
痛い…。
助けてよ…直樹…。
「熱い!熱いィ!」
身を捩っても垂れる蝋から逃れられない。
「やめて!死んじゃうぅ!」
「死なねぇから」
「暴れんな。手首痛くなるだけだぞ」
身を捩るたびに手錠で擦れ、痛みが体を走った。
でも本能的に体が動いてしまう。
「やだぁぁぁ!」
「うっせぇ。隣に聞こえるから騒ぐんじゃねぇ!」
腹に拳が入った次の瞬間。
世界が暗転した。
起きたら明るかった。
体はあちこち痛く。
手首には痣が残ってる。
二人分以上と思われる量の精液が尻や体につき、乾いていた。
時計を見ると8時。
遅刻だ。
だけど行かなきゃならないから学校に遅れると連絡し、汚れを洗い、用意をして家を出た。
昼休み。
いつものように教室で5人で集まって食べてた。
リストバンドで隠してたから痣は見つかってない。
「なぁ明日暇?」
「うん」
「暇。信也は?」
「暇だよ」
家にいたくないし。
「俺も」
直樹も頷いた。
「よし。じゃあ明日駅に10時な」