高3で部活も引退した去年の夏。夏期講習とかのお金を遊びと服とかに使ってしまって親にバレると大変なことになるので困ってた。
ツイッターで絡んでいた羽振りの良い大学生に金貸してとダメ元でDM送ると貸せないけどバイト紹介してやると言われた。
SMのバイトだと言われた。複数の人にSM調教されるというバイト。
当時の俺は男同士の世界知らないし、その大学生が女の子と豪遊してるのをツイッターで見ていたので女王様にМにされるのだと思いこんでいた。
疑っても無かった。使い込んだ金よりも高くて自分の自由になる金が手に入る。
俺はSで年上の女を縛ってやったりとかもしたことあったのでМは嫌だなと思いながら待ち合わせ場所に行った。
家には友達の家に泊まると言っておいた。高額なだけあって泊まりじゃないと駄目と言われたから。
初めてリアルで会う大学生の人がかなりカッコよかったのでびっくりした。
「はじめまして」
「逃げずに来たんだ」
「逃げる?」
「大体、ドタキャン多いから」
「そうなんすか?」
「そう。当日になったら怖気付いて来ない奴多い。来たから1万上乗せ」
「えー。まじっすか。ありがとうございます」
「荷物でかくない?」
「親に泊まりって言って出てきたんで一応泊まりセット用意されちゃったんで」
「それは持っていかないほうがいい。身分分かるもの持ってる?」
「あ、はい」
学生証見せると。
「そうじゃなくて、こういう時はそういう物は持っていっちゃ駄目」
「そうなんすか?」
「そうだよ。大丈夫か?」
「ソウタ君(大学生の人)の紹介だから安心してますけど」
「俺とお前だって初対面だし。それで学生証見せるのとか危ないって」
「なんでですか?」
「。。。」
呆れてた。コインッカーに荷物を入れるよういわれてスマホも持って行くなと言われた。
プレー中に勝手に見られたらヤバいだろと言われて急に何か恐いなと思い始めたけど後戻りはできなかった。
「服はそれで行く?何か着替え持ってきてる?」
買ったばっかりのスウェットのセットアップにナイキのミッドカットのスニーカーで小綺麗系にして来てた。
「いや、後はハーパンとTシャツとかしか」
「ハイソックスとスラパン持って来いって言ったけど」
「持ってきてます」
「じゃあ、とりあえずトイレで着替えて脱いだパンツとかはカンバいれてコインロッカーで」
「あ、はい」
言わるままに着替えて荷物全部入れると先払いと言って封筒が渡された。
思ってたより高かった。
「多いっすね」
「実物が良かったから連絡したらあっちから金額上乗せでって」
「まじっすか嬉しいっす」
「お前何か凄いポジティブだな。これからSMなのに」
「ちょい興奮してます」
「М?」
「ドSですけど」
「ふーん」
呆れてる感じだった。誓約書と受取のサインを書かされた。サインは別の名前使えとアドバイスされたので担任の名前を書いておいた。
奴隷契約書みたいなのもあってサインすると中身読めよと怒られた。ご主人さまに従うこととか、色々書いてあった。
「あ、チン毛剃るんスカ?」
「それは必須」
「駄目?」
「いや、部活もないし良いっすけど。恥ずかしいな」
「他に恥ずかしいこといっぱいあるから」
「そうっすね」
タクシーに乗せられて一緒に移動。込み入ったところで降りると、ワンボックスが止まっていてその後ろに大学生と一緒に乗った。一緒だったから安心してたけど、外が見えない後席だった。
「一応、相手の人たちはお金持ち達だから場所とかばれたくないからこういう移動になってる。俺も実際どこか今もしらない。スマホは今オフってるし」
乗る前にその人はスマホオフ。俺は持ち物無しで来てると伝えてくれた。
どこかの家のガレージに入ってガレージから直接入る扉があった。
そこで手首にベルトをされた。大学生のソウタ君もされていた。
「あれ?ソウタ君も?」
「ああ。一緒に調教される。でもお前がメインだから俺は今日は楽さしてもらう」
「そっか、2人なら心強い」
「どうかなそれは…」
手首のベルトにはカナビラがついていて両手をくっけられた。足首も巻かれたけど足はフリーだった。
首輪もつけられて何か興奮した。ソウタさんは嫌そうな顔していた。女に貢がせてるのかと思っていたら自分で稼いでるんだなと思うと何か親近感が湧いた。
地下室に連れて行かれた。何か想像していたSMルームより汚いというか何か、おしゃれじゃないなと思ってると両手を別々にして上に吊るされた。
初めてそういう体勢になったのでちょっと嫌だった。足首にもそれぞれ紐がつけられて床にあるフックに止められたので動きがほとんどできなくなった。
ソウタ君ペット用の檻に入れられてた。何かちょっと思っていたのと違うSMだなとこの時初めて気がついた。