なんか全然えろくならないっすね…すんません。続きです。
マサトの部屋はヒーターがあって暖かかった。部屋に入ったら鍋の匂いがした。トレーナーを着せられて、布団に寝かされフワフワの毛布と羽毛布団をかけられる。
「ご飯も食ってないんでしょう?」
「うん」
「体温計挟んで。なったら見せて下さい。その間に飯食って」
「うん」
「症状はどんなですか?」
「頭痛い、寒い、体痛い」
「はい。じゃあ食った後、薬飲んで」
「うん。あ、鳴った」
「見せて。38度ありますね…解熱剤も飲んでそれでもきつかったら緊急病院行きましょう」
あまりにもテキパキし過ぎて、口を挟む暇もなかった。薬を飲んで布団に寝かされると寒気は収まった。ヒーターが逆に熱くて、自分が熱があったんだってことを知る。
「マサト、暑い…」
「ちょっと待ってください。タオル濡らすんで」
俺の訴えにマサトが濡れタオルで顔を拭いてくれた。久しぶりの暖かい布団と他人の匂いになんか安心してすぐに眠りについた。
朝、自然と目が覚めたのなんか久しぶりだった。いつもは偏頭痛の痛みや体のだるさで無理矢理起こされる感じなのに。
目をあけると目の前にマサトの顔があって少しパニクった。
人と一緒に寝たのも久しぶりだった。俺は枕営業とかしないから。何より人と一緒に寝るのが熟睡出来なくて苦手だったから。
俺がゴソゴソやってたせいかマサトも目をあけた。目が合うと爽やかな笑顔を向けて来る。
「具合どうですか?」
「ちょっと体だるいけど、他は平気」
「そうですか。熱も下がったみたいですね」
いいながら額を触られちょっと困った。
「なんか朝飯作りましょうか?」
「いや、俺朝はいつも食わないからいいよ」
「でも汗結構出てたし、体力使ってるだろうから少し食べた方がいいですよ。昨日の鍋で雑炊作るんで」
そう言うと、また笑って俺を見た。
いつの間にか、こいつが笑顔を見せる度にすっげー暖かい気分になってる自分
が居た。思えばこの時からもう好きになってたんだと思う。