経験をベースに妄想で装飾しています。
僕は小さい頃から2人の姉に可愛がられてきた。
と言っても父親が違う姉。
だから喧嘩とかしなかった。
年も10歳離れてたし。
よく着せ替え人形みたいなことされてた。
だからいつの間にか自分は男って意識が薄れてた。
よく童話を読んでもらった。
王子様はいるんだって思ってた。
中学になり、僕はある人と出会った。
新任の先生。
加藤先生。
優しくてカッコ良くて。
昔、お姉ちゃんが描いてた理想の王子様にそっくりだった。
僕のクラスの副担任で、僕はよく先生と話していた。
僕は先生を好きになった。
王子様って言うには年上だけど、でも良かった。
先生を見るだけで嬉しかった。
先生の授業の時、いつも質問した。
たまに褒めてくれるのが嬉しかった。
ある日。
僕の自転車が無くなった。
鍵を忘れたから盗まれたんだと思う。
それを加藤先生に言った。
先生は焦って混乱してた僕の話をちゃんと聞いてくれた。
それで、30分待っててと言われて、僕は図書室で待った。
一人の図書室は怖かったけど、でも加藤先生を待ってだったから良かった。
「待ったか?」
先生が来てくれた。
30分よりちょっと早く。
「大丈夫です」
「ごめんなぁ。歩いて帰らせるのは不安だったからさ。送ってくよ。ついてに自転車探そうな」
「は、はい!」
すごくドキドキだった。
先生の車はいい匂いがした。
「先生、いい匂い」
「朝からいい香りだと気分がいいからな」
「そうなんですかぁ」
「香水とかダメだからさ。せめて車だけでも…な。てか、もうすぐ家だよな?」
「ぁ、はぃ…」
残念なことに家の近くだった。
「チャリは見つかるから心配するなって」
「その…もっと先生と話してたい…です」
「嬉しいねぇ。でも、親御さんが心配するから。また明日な」
車は家に着いた。
母が表で待っていてくれた。
どうやら先生が連絡しといてくれたようだ。
「自転車は誰かが持っていったんだと思うんで。明日、生徒たちに聞いてみたいと思います」
「いえいえ。わざわざ送っていただきありがとうございます」
「ありがとうございます」
僕も母に合わせて頭を下げた。
「では、私は学校に戻らなきゃいけないんで。遥、また明日な」
「はい、先生さようなら」
「ありがとうございました」
先生は帰って行った。
その日の夜。
僕は夢精をした。
もちろん先生とHする夢を見て。
続きます