「あっ、はい!お願いって何ですか?」
「明日さ〜試合じゃんか。俺らも引退が近づいているし、1勝でも多く勝ちたいんだよな〜」
「確かに。その気持ちすごくわかります。」
「でしょ?だから俺、走り込みとかシュートの練習とか、めっちゃ気合い入れてやってたら筋肉痛になっちゃったのよ」
「えっ、明日の試合は大丈夫なんですか?」
「そこでお願い(笑)マッサージしてほしいんだ」
「お願いってマッサージだったんですか?全然OKですよ。でも俺、マッサージとか下手ですけど」
「大丈夫、大丈夫!あっ、ジャージ汚れてるからハーパンに着替えてくるね」
すげードキドキだった。
いよいよ始まるんだ…。
「お待たせ!じゃまずふくらはぎから頼む」
俺は腹を下にして寝た。
「じゃ始めますね〜」
「お〜、めっちゃ気持ちいいわ!優太プロ並み〜」
「そうですか〜」
優太もだんだんその気になってる(笑)でも、実際は気持ちいいとかぜんぜん感じなかったわけで。
それよりも、ドキドキって感じで…(笑)
でも、しばらくマッサージしてもらってた。
「よし、じゃあ次は太もも頼むわ〜」
「は〜い」
「待った!その前にトイレ行ってくる。ソッコーで戻るから10数えてて〜(笑)もし戻れなかったら優太のこともマッサージしてあげるから」
「マジっすか(笑)10秒で戻るなんて無理っすよ〜」
「いや、トイレ早いから余裕だね!よし、行くよ」
俺は慌てて(ふりして)トイレに行った。もちろんこれも作戦だ。
2〜 3〜
優太の声が聞こえる。
4〜 5〜
「先輩ヤバいですよ〜」
俺はトランクスのボタンを外した。
6〜 7〜
そしてハーパンのチャックも下ろした。
8〜 9〜
慌ててチャックを閉め忘れという作戦だ。
「よっしゃ!なんとか間に合った〜」
「先輩マジ早いですね!」
「じゃ次は太もも頼む」
そして俺は願った。
頼む、チャックのことは気付いても、俺に言わないでくれ…