早く作り終わって時間があるからトイレに行く。
タケトも付いてきた。
まるで子供みたいだ。
しかも便器から少し離れてるから丸見え。
包茎の可愛いモノだった。
なんとなく。
俺も便器から少し離れて、タケトから見えるようにする。
チラチラ見てくる。
可愛すぎ。
まだ時間があるがバスに乗り込む。
人はほとんどいない。
「淳也君」
「ん?」
「…なんでもなぃ」
「なんだよ?言ってみ」
「…いい」
イヤホンをして、音楽を聴き始めた。
喋りたくないならしょうがない。
俺も音楽を聴き始めた。
30分くらいして。
肩に何か当たった。
それが何かは分かってる。
タケトの頭。
疲れたのだろうか。
眠ってしまっている。
薄汚れたパーカーの袖から細くて綺麗な指が出てる。
「すぅ…すぅ…ん…」
時折何か声を発する。
可愛いな。
タケトの指に触れてみる。
冷たい指先。
軽く指を絡め、寝たフリをする。
起きたタケトはどんな反応をするだろうか。
「もうすぐ山寺着くから起きろー」
先生の声が車内に響く。
「ん…」
いつの間にか寝てしまったようだ。
「おはよ」
タケトは起きていた。
指は絡めたまま。
「淳也君の手、温かくて、それに…なんか好きだな」
「ありがと…」
こんなこと言われて我慢できるはずがない。
俺はすぐに計画を練った。
山寺は石段を登って行かなければならない。
「疲れた…」
「休むか?」
「大丈夫。まだ行ける」
意外と体力がある。
タケトが休まなかったおかげで早く着いた。
少し見て回った後、下の売店を見たいと言って降りる。
途中にあった小道に入って物置のような建物のとこまで行ければ…。
物置の陰は石段からは死角になる。
だからそこで…。
「タケト」
「なに?」
「あっち行ってみよ」
「…うん」
計画通り。
物置の陰まで連れ込んだ。
同じことを考える奴がいたのか、ゴムが2、3個落ちていた。
「タケト」
俺はタケトを抱き締めた。
「淳也君…?」
「今日知り合ったばかりだけど、でも…俺、お前のこと好きだ」
タケトのマスクを外し、頬にキスをし、唇にも軽くキスをした。
続く。