明かりが付いた我が家が見えた。
「◆ただいま〜」
と声を掛けると
「●お帰り〜」
といつものように間延びしたユウマの声。
リビングに入るとユウマはコンロにかけた鍋の前に仁王立ちになり必死にタラの煮付けにスプーンで煮汁をかけていた。
「●ご飯がもうちょいで炊けるから先にお風呂入っちゃってよ!」
と言うので素直に従い、一番風呂を頂くことにする。脱衣場でスーツを脱ぎながら、ワイシャツに靴下、ジム用ウェアーを脱衣籠に入れる。下着姿になったとこで鏡の前で自分の体をチェックする。変な筋肉のつき方はしてないか。日焼けにムラがないかなどをチェックする。
ビキニパンツが日焼けした体に映えてなかなかエロい(笑)ビキニパンツはやっぱりいい。履いてるのを見ただけで興奮できる下着なんて素晴らしい(笑)
そういえばいくら体を鍛えても、エロさを演出しても最近、全く活動してないなぁ…せいぜいたまにジムでお仲間らしきおじさんに声をかけられる程度。そういえば結婚してユウマの父親になってからセックスしてねーな。オナニーも頻度減ったし(苦笑)俺も若くないのかな?(笑)
さぁ入ろうと思ったら、着替えのシャツがない。確か昨日洗濯に出したから…ビキニ一枚でダイニングに戻りユウマに尋ねると、取り込んだ洗濯物の中からシャツを投げてくれた。
「◆サンキュー」
と言いながらバスルームへ。ビキニを脱ぎながら、やっぱビキニだけを愛用するってのはノンケからするとちょっと不思議だよなぁ…さっきビキニで戻った時ユウマの奴なんか顔を背けて恥ずかしそうにしてたからなあ〜…まっいいかっ!ビキニを脱ぎ捨てバスタブに浸かる。ジムで刺激された筋肉が熱いお湯の力で解されていく感じ。
頭と体を洗い。着替えてダイニングに。
今日のメインは俺の希望通り魚の煮付けに味噌汁と。「◆ビール!ビール!!」冷蔵庫からよく冷えたビールとグラスを取り出し、席に着く。ユウマが枝豆を出してくれた。枝豆を1から塩ゆでする高校生なんてそうそういないよなっ(笑)そう思うとついつい笑いが出てしまう(笑)
「●◆いただきまーす」
ビールがうまいっ!(笑)体中に染み渡るなぁ!枝豆の茹で加減もちょうどいいし、タラの煮付けも俺好みの濃いめの味付けだ。
「◆ユウマは本当にだんだん料理の腕が上がってくるなぁ」
「●毎日やってれば嫌でも学習するから(笑)お父さんもチャレンジしたら?(笑)」
「◆いやいや。俺は家事には不向きなんだよ(笑)」
「●じゃあ僕がいなくなったらどうするの?コンビニ弁当?外食?あっお父さんくらい格好良かったら女の人たちが放っとかないかぁ〜」
「◆いや〜女の人はいいよ〜それより、お父さんはユウマがいてくれた方が幸せだな(笑)」
「●わーい!お父さんに言い寄ってくる女の人たちに勝った(笑)」
「◆(笑)そうだぞ(笑)もうごちそうさまか?」
「●うん!お父さん食べおわる前にお風呂入ってくるね!」
ユウマはバスルームに向かった。俺はビールを飲みながら、さっきユウマが言った「自分がいなくなったら」というセリフが妙に引っ掛かっていた。もしユウマがいなくなったら、俺は何を楽しみに過ごすのだろう?サイトでセックスフレンド探しながらその場限りの関係を楽しむのか?
ユウマがいない俺の生活はなんて味気なく、殺風景なんだろう。
「◆ちっ!ビールが空じゃんか!1日1本って決まってるけど…ユウマにお願いしてみよう!」
俺は脱衣場に向かった。ユウマはすでにバスルームの中にいると思っていたのだが、ユウマは何故か全裸で肌寒い脱衣場にいた。声をかけようとした瞬間、ユウマが左手に見覚えのある赤い布を持っているのが見えた。そして右手は上下に激しく動いていた。