憧れの人が聴力障害を持ってるって今までなかったことで戸惑いがあった
でも それでも僕は彼のことが好きなのかもしれない
メルアドをもらって凄く驚いたけど嬉しかった
これはいいキッカケなのかもしれないし。向こうも僕みたいな正直な人が気に入ったのかもしれないし・・・
さっそくメールを送った
「いちおメール送りました。何か困ったことがあったら言ってくださいね」
あれ?こんなメール送っていいのかな?なんかいかにも宗太さんが何も出来ないみたいな言い方になってないかな?
悩みに悩んで結局僕は送った
返信を待ってみたが一向に来なかった・・・
仕事中だよね?
つーかどんな仕事してるんだろう・・・
耳が聞こえないって全く聞こえないのかな?
疑問に残ることが多々あった
ふと書店が目にとまり僕は手話の本を買った
これで少しでも会話できればいいな・・・って
そして夕方ぐらいに夕食を作っているとメールが来た
やっぱり宗太さんだった
「本当に助かりました。ありがとう。今朝はいきなりメルアド渡して驚かせてごめんなさい。都合のいい日とかがあったらメールしてください。またあした」
すっげぇ〜嬉しい!!!
宗太さんから夢にまで見たメール
そして翌日
僕がいつもの車両で電車に乗るときに彼がいた
手をふってくれた
僕は思わず手話で「おはよう」ってやった
すると向こうも返してくれた
なんかちょっと恥ずかしいけど・・
宗太さんは手帳に何か書き出した
‘手話覚えたの?‘
うん
言葉では伝えることが当たり前だったから何か新鮮だった
手話を覚えていくうちに僕たちの距離はどんどんと縮まっていく