それから学校がつまらなくて、辛くて…しょうがなかった。
避けられてからというもの、もともと度胸あるほうじゃない俺は、安井に声をかけることすらできないでいた。
昼ご飯もゆまと一緒に食べて、学校帰りもいつも待っていてくれた駐輪場に安井はいない…
一ヵ月くらい経ったある日、あまりにも辛くて一日だけ学校を休もうと、朝早く起きて親に仮病使ったら…
怒鳴られた。
そんな怒んなくても…息子が悩んでるのに…ってテンションがた落ちで、とりあえず早めに家を出た。
安井の家の前を通るたびに、運動会の夜の出来事が現実だったら今頃仲良くしてるかなぁって考えてた。
いつもより10分くらい早く学校に着いた。
教室に入ってもまだ4、5人くらいしかいなく、とりあえずトイレに行った。
用をたし終わった時ちょうど誰か入ってきた。
安井だった…
安井は俺に気付くとそのままトイレを出ようとした。
俺「安井!!」
かなり勇気を振り絞って急いで安井の手をとって、出て行くのを止めた
俺「何で俺を避けんだよ!!」
安「…別に…」
俺「安井に悪いことしたか?だったら言ってくれよ!!」
安「俺は…かずまの思ってるような人間じゃないから…」
俺「意味わかんねぇって!!安井は安井じゃんか!!」
安「はっきり言うよ…運動会だから仲良くしてただけ!!終わったら仲良くする必要もない!!それだけ!!」
大声で泣きたかった…
好きな人にこんなこと言われるなんて…
安「そういう事だから…」
俺「そんなの…辛すぎるって…」
安「…辛いの…かずまだけじゃない…」
最後に小声でそう言って、俺の手をほどいて出ていった。
最後の言葉の意味に気付いていれば、これから起きる辛い思いをしていなかったのかな…