美浜の「裸まいり」と言えば「全裸」
15歳〜25歳という年頃の男子が、全裸で参加する有名な祭りである。
この「全裸」について、参加する男子は全員が全員容認しているわけではない。
年頃の男子が全裸にひんむかれるのだから、これは当然だろう。
数年前、ある美浜の男子が、裸まいりを中止させようと「反抗」したのである。
しかし「反抗」といっても、その男子が地域に主張しても、聞き入れてくれるわけがない。
よってどのように「反抗」したかと言えば「手紙」。
文部科学省に、美浜の裸まいりの廃止をお願いする手紙を出したのである。
その男子が出した手紙の内容としては、おおむね次のような内容だったと言われる。
・強制的に参加させられ、全裸にさせられること
・学校の同級生女子をはじめ、おおくの女性が見学に来て、全裸を見られてしまうこと
・全裸姿を地域住民や見学者に写真撮影されること
・裸まいりは参加男子の人権を損なう祭りなので、ぜひ廃止してほしい
その時期、「青少年の自殺」が大きな問題になっていた時期だった。
よって、その男子の手紙を受けて文部科学省の関係者が美浜に調査に入った。
しかし調査の結果は「問題なし」。
参加男子にはきちんと本人及び保護者の了解を得ているので、参加強要はしていない。
また伝統儀礼であるので「全裸」は問題がない、という内容であったと言われる。
このように「問題なし」の調査結果が出ると、地域では「犯人探し」がはじまる。
「誰が、こんな手紙を出したんだ」という話になってくるのである。
地域内でも「あそこの子じゃないか」など、さまざまな噂が飛び交った。
文部科学省の関係者は「この男子から手紙が来た」ということは、一切話していない。
しかし、美浜は小さな地域。
結局は、地元の人たちが探し出してしまうのである。
結果として、手紙を出した男子の父母が、地域住民の前で謝罪。
またその男子も、次年からはきちんと参加すると表明したのである。
「裸まいり」は伝統行事。その伝統行事を下手にいじろうとすると、問題になるのである。
よって「全裸」の部分も下手にいじらずに、復活させていただきたいもの
です。