「目立たない」というか、「浮いている」感じだった。
他にも同じように1人でいるクラスメイトもいたが、
彼は僕と違って休み時間にたまにはしゃいでいるクラスメイトに絡まれていた。
僕は羨ましかった。
しかし、ある日その彼と話す機会…というか話さざる得ない状況になった。
それは期末のテスト期間のことだった。
テスト期間は部活動がなく、下校が早いため生徒は一斉に帰るのだが、
僕は図書室に寄っていこうと歩みを進めていたところ、
階段を上り切った廊下の角ところで勢いよく僕に彼が突っ込んできた。
お互いに「ごめん」
それだけ交わして 立ち去って行ったが僕は下に落ちていた落し物に気付いた。
彼の名前が書いてある電車の定期券。「え、これなきゃ困るんじゃね?」
そう思い、急いで帰ろうと?していた彼を僕は走って追いかけた。
しかし、彼の靴入れにはまだ外の靴が入っている・・・。あれ?
僕はまさかと思って校舎中を探し回った。
屋上に続く階段にいた。
彼は悪そうな3年生たちに囲まれていた…。