ブビビビビッ!!
強烈な臭いと破裂音
キャアアアアー
うわぁあー
教室中がパニックとなる
皆が席を離れ
教室の四隅へ逃げた
「…ぅうっ!!くふぅ」
先輩の吐く吐息が
妙にいやらしい
穴から勢いよく飛び出す液体も次第に固形へと変わっていき
勢いが無くなると
穴から溢れ出した茶色い泥はケツの下へと垂れ流れた
「ブビビビビ」
という音は
「ムリムリムリムリ」
と次第に静かな低音へと変わっていった
それは身体の中にある大きな塊が大腸を広げながら穴の外へ顔を出す音で
ムリムリムリムリ
という音とともに
茄子のように太く短いウンコがボトンと
台の上に産み落とされた
それはただのウンコではなく
ウンコでコーティングされたローターだった
「ああ…ううう…」
先輩は大衆の前で大量のウンコをしてしまったことを後悔し悔し涙を流した
「…ううう…ちくしょうっ!!ちくしょうっ!!」
大きな茶色いウンコがブルブルと震え
台の上で踊っている
僕はリモコンでローターのスイッチを切ると
そのウンコを鉛筆でつつき
「青山先輩のウンコ臭いですね。なんですかこれ?」
そういって
ウンコの中から消化しきれなかったトウモロコシの皮をほじくり出した
「…うううう」
大粒の涙をこぼしながら嗚咽をあげる先輩には
もう僕の質問なんて届いていなかった
ほじくり出したトウモロコシを鉛筆の先に刺して
泣いている先輩の前に持っていく
「これが何か聞いているんですよ。先輩」
僕がしつこく問いただすと
「…ぅう…トウモロコシです」
と泣きながら答えた
「違いますよ先輩!!『僕の毛だらけの肛門から出た汚いトウモロコシです』でしょ?」
恥ずかしい言葉で青山先輩を追いつめる
「…ぼ、ぼ僕の毛だらけの肛門から出た汚いトウモロコシです…」
震える声で確かにそう言った
みんなが憧れる
あの青山浩介が
全裸でウンコを漏らしている
泣きながら恥ずかしい言葉を言っている
そんな現実離れした状況がたまらなく面白かった
その後
全てに満足した僕は
先輩を保健室に連れて行くという名目で先輩とその場を去った
小便を漏らしたのも
ウンコを漏らしたのも
全て体調不良のため
後の説明に
疑う人は誰ひとりいなく
「体調悪いのにモデルしてくれてたのか…」
と賛辞の声もあがり
美術室の出来事は
部員だけの秘密となっていった