みんなで集合したら、彼女が「あんたたち、なんで二人とも目がはれぼったいの?」って聞いてきたので、眠いんだよねーとか適当にはぐらかし、近所の魚屋みたいなスーパーにでかけたんだけど、あんまりいいのがなかったので、父親が、じゃー今日は外食ってことで、地元の小料理屋みたいなところで、たらふく食わせてくれた。こんなにうまい魚食った事なかったので、正直に生まれて初めてこんなにうまい魚食べましたって言ったら父親の機嫌が急によくなり、なんかみんなが和んだ。
もちろんごちそうに。で、少しくらい飲みなさいと、ビールを。ぶっちゃけ飲めないし、彼女も俺が飲めない事を言ってくれたのだが、店を褒めたのがよほどうれしかったらしく、まー1杯くらいと、つがれてしまい、飲まざるを得ない状況に。俺本当にだめなんだけどなーと思いつつ、飲むと、やはり心臓がどきどきしてきて、熱くて顔が真っ赤になって眠くなってきてしまい。帰る頃には、といっても2時間もいなかったのに、ふらふらな足取りになってしまいました。意識はあるんだがどうしても体がふらふらしたので彼女の肩を借りてしまい。別荘から30分くらい散歩がてら歩いてきてたので、母親が機をきかして、あんたたち、タクシーで帰りなさいって、タクシーを呼んでくれた。帰りは上り坂だし、ラッキーと心の中でガッツポーズ。でも、二人っきりにはなれずに、なぜか、妹と弟も。父親と母親は歩いて帰るらしいし、もったいないからって弟が提案してきた。正直彼女と二人っきりになっても、いまとなっては何を話せばいいのかわからなかったので、助かったという気もした。タクシーでは俺が後部座席の真ん中で、押さえつけられるような感じで右に彼女で左に弟がほぼ密着。助手席に妹が座り、本当にすぐで申し訳ないんですけど、といいつつ、タクシーは別荘へ向かった。そのタクシーの中で、なにやら俺の左手をまさぐってくる。暗いタクシーの中で、微妙に俺の小指をさすったり、からめたりしてくる。彼女は右側で車窓を眺めている。その手は、弟の手だった。俺は酔ってられなくなり、慌てて手をずらそうとした。さっきの件があったし、変に意識してしまっていたし、正直タイプではなかった。たぶん、きれいすぎて、そういうのって、自分とはあわないって決めつけていた気がする。さりげなく手をふりほどき、本当にあっというまに、別荘に到着。弟が俺ももう眠いからすぐ寝るみたいなことをいいつつ、彼女が、弟に、「あ、布団客間だから佑司の分移しといてねって」って言う声を遠くに俺はふらふらと、彼女に連れられながら部屋に戻り、部屋にたどり着くと、彼女はさっさと自分の部屋に引き上げてしまった。妹もいたし、なんかあっけないくらい、妹と雑談しながらほったらかしにされてしまい、俺はちょっとの間というかすぐに横になってしまい、うかつにもそのまんま寝てしまった。