今年から僕は新社会人になった。就職したところは,東京では誰もが知ってる有名ドラッグストア。
もう半年がたち,だいぶ店のことも知り,薬のことも学び,常連のお客さんとも顔なじみになった。
あるお客さんと出会ったのは7月ぐらいだった。
30代くらいで身長が170くらいで,顔はイケメンじゃないけど,結構ガッチリで土方っぽい。Tシャツに半パンで風呂上りみたいな格好で来店。
「おにいさん,風呂入ったときに,冷える入浴剤ない?」
みたいに言われて探したが,なくてメーカーに注文する商品だった。
結局,そのお客さんの電話番号と名前聞いた。
緒方さんっていう名前だった。。
その後日,その商品が入り電話した。
が出ない・・・
結局留守電を残してきった
営業が終わり店締めしていると,電話が・・・
「はい○○店○○です」
「あっお兄さん?俺!なんか留守電入ってたんやけど,バスクールはいった?」
「はい。」
「明日にでもとりにいくな。ありがとね」
「はい。お待ちしてます」
たいしてイケメンじゃないし,別に僕はそのとき興味はなかった。
そして次の日の夕方
その日は夕方には帰れるから,帰れろうとしたら
「よっ!とりにきたよ」
また小汚い黒のタンクトップと半パン。無精ひげは生やして髪もボッサボッサだし・・・浮浪者?
そんな雰囲気をかもしだしてる
とりあえず渡した。
「ありがとね!風呂から出たら暑いからこれでサッパリ」
満足そうに帰っていった。
それからも何週間に一回くらいで,いろいろ来ては僕に聞いてくる。
相変わらず小汚い(笑)
今日は,咳止めの薬。
「せきが止まらないんだよね。この薬いいの?」
よく見たら無精ひげとかそって,もっとちゃんとしたらマシになる気がする。ガタイもいいし。。。
そんな余計なこと考えていた。
で帰ったあとで,気がついた。
さっき量を説明したとき全部飲んでくださいって言ってしまった。全部飲んだら大変なことになる。
すぐに,前,注文したときの電話番号を見て,かけた
ルルルルル・・・
「はい。もしもし?誰?」
「あ,○○店の○○です。さっきの薬の量ですけど・・・」
「そうなん?なんだぁ〜わざわざ電話してくれたんだ。ありがと。俺も見てなかったからいけないんだよ。それよりさ,さっきそこにカギ忘れてなかった?」
よく見るとカウンターにカギが置いてあった。
「家入れますか?」
「入れないよ」
「今さっきね気づいて電話しようと思ったら電話きたからビックリした」
「僕もう終わりなんで届けますよ。」
「いやいいよ」
「いや薬間違えたお詫びに」
「えぇ〜いいのに・・・じゃあそんなに言うなら,サン○スわかる?俺すぐそこの近くのマンションだから」
「はい」
車で向かう。駐車場でタバコを吸ってた
「ありがとね」
「いえ・・・これ」
「助かった」
「じゃあ僕はこれで・・・」
「うちで一杯しちゃいなよ!」
「いや,僕車ですから」
「最近コーヒーメーカー買ったんだ。飲んでいきなよ。」
まぁ軽い気持ちでマンションに行った。
綺麗なマンション。小汚い格好とは裏腹に(笑)
「適当に座ってて」
ちょこんと隅に座る