彼氏との出会いは去年の夏。
仕事で引っ越してきて、土地にも仕事にも慣れてきた頃だった。
久しぶりに使った掲示板。
あまり若い人からメールがこない。
諦めようかと思ったときだった。
一通のメールが届いた。
年齢は22歳。
同い年だ。
俺は詳しいプロフを聞かず、土曜の昼間に会う約束をした。
約束の日。
約束の場所で待っていたらメールが届いた。
―着きました。どこにいますか?―
俺は自分の車のナンバーと色を教えた。
それからすぐだった。
コンコン
車をノックされ、外を見るとその人がいた。
「あれ…?」
疑問に思いながらも乗るように促した。
「すみません。待ちましたか?」
笑って乗ってくる彼。
俺はまじまじと、全身を見た。
どうみても高校生…いや、中学生。
「えっと…ヒロキさん…?」
「はい。タカヤさんですよね?」
目の前の少年はメールをしていた人で間違いない。
でも、身長が160くらい(後で聞いたら154だった)だし、顔も幼いし、何より…。
かわいい…。
服装も大人ぶりたい中学生みたいだ。
「22歳なんですよね?」
「はい。今年で23です」
エヘヘと笑う。
「本当に?」
「あ、やっぱり疑ってるんですね?よく聞かれるから慣れてますけど」
そう言って免許を見せてくれた。
確かに…22歳だ。
「じゃあ…どうしますか?」
エロい顔で太ももに手を置いてきた。
「え?いきなり?」
何俺テンパってんの!
これでも経験はあるほうだ。
でも…こんな子には…。
「じゃあ…カラオケ行きますか?」
急に少年の顔に戻った。
俺より上手だ…。
そう実感した。
カラオケは思ったより空いていた。
「暗くていいですか?」
薄明かりの中、ヒロキさんは隣に座った。
「タカヤさんはどんなの歌いますか?」
「え?俺はいろいろ…RADWIMPSとかUVERworldとか」
「へぇ、カッコイイですね」
「ヒロキさんは?」
「呼び捨てでいいですよ」
「じゃあ、俺も呼び捨てでいいよ」
「うん!タカヤ」
いきなり抱きついてきた。
「ちゅう…しよ?」
ねだるヒロキ。
俺が答える前に唇を重ねられた。
「ん…」
慣れたように舌を絡めてくる。
俺だっていつまでもリードされてるのは嫌だ。
俺はヒロキを押し倒した。
続く。