かなり遅くてごめんなさい!!
カズさん、ゆうた2さん、ゆうたさん、ゆうさん。
ありがとうございます!
このまま同じツリーで書いてていいですよね?
まぁ、とりあえず続きです!
次の日。
雄輔は家には来なかった。
学校に着いても、少し溝があった。
話さないわけじゃない。
でも、なぜか距離があるような気がした。
すごく大きい距離が。
部活でも席が一つ分の間があった。
秋晴も心配してくれた。
だが、僕にもどうしようもできなかった。
嫌いなわけじゃないのに。
友達でいたいのに。
そう思っているのに、雄輔に近付けなかった。
そんなこんなでGWに入った。
実家には帰らないことにした。
帰っても居場所ないし。
あれ以来、雄輔は家に来なくなった。
学校で軽く話すくらい。
段々と開く距離。
代わり…というのは失礼だが、秋晴が家にくるようになった。
一緒に勉強をして、夜には簡単な料理を作る。
雄輔の料理が懐かしく感じた。
秋晴と一緒に作っても、雄輔のものには敵わない。
「雄輔と喧嘩でもしたの?」
作ったチャーハンを食べながら秋晴訊いてきた。
「そんなことないよ」
僕がテキトーに返した。
喧嘩なんかじゃない。
僕のわがままなんだ。
雄輔と一緒にいれなきゃ意味がないのに。
一緒にいたいのに。
「なんかあったの?」
その言葉に思い浮かぶあの日のこと。
雄輔と一つになった時。
僕は、ただ快楽を求めていたんだ。
雄輔を好きになったわけじゃない。
ただ、僕は…。
「なんつーかさ。俺にくらいは話してくれてもいいんじゃない?」
少しイラッとしたような声。
僕は、秋晴にまで離れられるんじゃないかと一瞬胸が苦しくなった。
「自意識過剰かもしれないけどさ。俺、晴翔とは結構仲良くやってきたつもりだよ」
こういうことをハッキリ言うなんて。
雄輔に似てきたのだろうか。
それとも、出会ってからひと月経ち、素顔が出てきたのだろうか。
どちらにしても、真実か嘘を話さなくてはいけない。
このまま「なんでもない」は貫けないだろうし。
だったら僕はどっちを話す?
秋晴には真実を伝えたい。
だが、伝えられるのか?
雄輔と性的な関係を持った…なんて。
もし秋晴に嫌われたら?
僕だけじゃない。
雄輔まで嫌われてしまう。
せっかく3人で仲良くなってきたのに、僕のせいでバラバラになるなんて嫌だ。
友人に嘘を吐くなんて悪いことだ…。
僕は…どうしたらいい…?
「僕…あの…」
口を開くが言葉が続かない。
いったいなんて言えばイイんだよ…。
「…銭湯、行こうか」
「へ?」
「今日は泊まってく。いいっしょ?」
「う、うん…」
「じゃあ決まり。銭湯行く途中で家に寄らせて。じゃあ、準備して行こうか」
珍しく強引な秋晴。
やっぱり雄輔に似てきたのかな。
銭湯なんて人生初めてだ。
イメージと全然違う。
僕はてっきり、番台に爺さんがいたりとか。
服を入れる籠があったりってイメージだった。
だけど、なんか現代的。
籠じゃなくてロッカーだし。
ポイントカードまであるし。
脱衣所に入って、ロッカー用の100円を取り出しておく。
服を脱ぎ、ロッカーに突っ込み、タオルだけ持って鍵をかけた。
鍵は手首につけておいた。
そして、浴場に向かう。
中はまぁ…想像に近い。
体を洗うとこがあって、湯船があって。
ただ、湯の種類が豊富だ。
ジェットバスやら電気風呂やら。
サウナもあるし。
だけど、人はまばら。
平日だからかな?
僕と秋晴は体を洗ったあと、普通の湯船に浸かった。
「銭湯って初めて来たよ」
「そうなんだ。まぁ、俺もあんまり来ないよ。家の風呂に入ればイイし」
秋晴が笑いながら言った。
「まぁそうだよね」
「ただ、来たら結構のんびりできるんだよなぁ…」
「そだね。久しぶりに足を伸ばしてお風呂に入ってるもん」
そんな他愛のない話をしていた時だった。
前に見知った顔の男が座った。
「雄輔…」
なぜ気まずいと思ったのかは分からない。
ただ、一瞬だけ『逃げたい』と思ってしまった。
「おせぇよ」
隣の秋晴が雄輔に話しかけた。
「わりぃな。ちょっと準備に時間かかってよ」
笑って返す雄輔。
どういうことなのだろう。
「俺が雄輔を呼んだんだよ。てか、雄輔も一緒に泊まってもいい?」
秋晴がいろいろ言ってきた。
「え、あ、うん…」
「よかったな、雄輔」
「断られても泊まりに行くさ」
アハハと笑い合う二人。
意味が分からなかった。
…いや、なんとなくは分かっている。
秋晴が、僕と雄輔の関係を修復しようとしているのだ。
「あ、俺、ちょっと便所行ってくる」
そう言うと、秋晴は立ち上がり、浴場から出て言った。
残された僕と雄輔。
「…課題、終わったか?」
先に雄輔が口を開いた。
「まぁ、うん」
「さすが晴翔だな」
「雄輔は?」
「俺も終わらせたよ」
「早いね」
「まぁ、遊びたいしな」
わざとらしく豪快に笑う雄輔。
「あのさ。まだ気にしてる?」
笑顔から急に真顔になった。
「……」
僕は分からなかった。
気にしていないわけじゃない。
ただ、それは雄輔は全く悪くないコト。
なのに、雄輔にはすごく気を遣わせている。
かといって、今までみたいに近づいたら僕がダメになりそう。
遊びたいのに遊べない。
そんな葛藤が僕の胸の中で暴れた。
続きます。