いつも早い返信ありがとうございます。
続きです。
「あるよ…?」
夢精はつい最近経験した。
家事は自分でやってたから父親にバレる心配はなかったけど
「ちょっと待ってな」
山下君が保健の教科書を開く。
「精液が出ることを精通って言ってな。寝てる間に出るのを夢精って言うんだ」
教科書を見せながら説明を始めた。
「で、自分で出すことをマスターベーションとかオナニーとか、シコるって言うんだよ」
後ろに山下君が回ってきた。
「教えてやろうか?」
僕よりも大きな体(僕が約145。山下君が約170。谷津君が168くらい)で抱きついてきた。
片腕で僕の上半身を拘束し、空いた手で体を撫でる。
「恥ずかしいよ…」
「男同士だろ?」
「でも…やめてよ…ッ」
股間を優しく握られた。
「やめないよ」
「男同士でこんなのって…」
「…俺、お前のこと好きになったかも」
いきなり言われ、一瞬思考が停止した。
「俺、男が好きなんだよ。たぶん、隆文も」
なんでそんなことを僕に言うんだよ。
「谷津君ともこんなこと…?」
「隆文にされたことはあるけど、隆文にしたことはないよ」
そんなことを言ってはいるが、今の山下君は明らかに僕にしようとしている。
「でも、なんかお前にはしたくなったんだ」
耳元まで顔が近付いてきた。
「嫌なら何もしなくていい。ただ、お前のことを気持ちよくしたい」
僕は迷った。
断ったら今後の関係に支障をきたすだろう。
そうなれば、なかなか馴染めなくなりそう。
それに、せっかくできた友達を失いたくない。
僕は何もしなくていいなら、いいんじゃないか…?
ムクムクと反応する股間。
ベルトを外そうとする山下君。
僕は抵抗しなかった。
嫌われるのが怖かったし。
興味もあった。
だから、断ることはしなかった。
「じゃあ、ベッドに寝て」
僕が承諾したと受け取ったのだろう。
山下君の手が離れた。
僕は言われた通り、ベッドに仰向けになった。
僕に跨り、覆い被さるように体を密着させてきた。
「キス、してもいい?」
そう言われた瞬間には唇が重なっていた。
初めてのキス。
何度も重ねられ、舌を絡められた。
初めての感触。
「んっ…」
気持ちいい。
すごい…変な感じ…。
離れようとするのが嫌で。
もっとしていたくて。
僕は山下君の背中に腕を回した。
続く