遅くなってごめんなさい。
続きです。
「狭いけど大丈夫か?」
「はい」
挙動不審な千明。
なんか可愛い。
イタズラしてやりたい。
そんな邪念を払い、シャワーを千明に渡し、シャンプーでササッと頭を洗う。
千明からシャワーを受け取りシャンプーを流した。
「よし、頭洗ってやるよ」
「お、お願いします」
千明を座らせ、頭を濡らしてシャンプーを手に取る。
綺麗な黒く長めの髪に触れる。
「ちゃんと目ぇ瞑ってろよ」
「はい」
初めて他人の頭を洗う。
なんか面白い。
「痒いとこありますか?」
ふざけて訊いてみた。
「特には…。てか、上手いですね」
「そう?初めてだけど」
「ちょっとくすぐったいけど、気持ちいいです」
「じゃあ、また今度洗ってやるよ」
「よろしくお願いします」
「おうよ。よし、流すぞー」
シャワーでシャンプーを流した。
ちゃんとトリートメントとコンディショナーも使った。
「初めてトリートメントなんて使いました」
頭を流し終わり、笑う千明。
「どれ、背中も流してやるか」
石鹸をタオルで泡立て、千明の後ろに座る。
まじまじと背中を見た。
なんか…傷多い?
男子だから足やら腕やらに傷があるのは元気な証拠だと思う。
だが、背中にこうも傷痕や傷が多いってのは…。
「あ、あの…」
千明が心配そうに話しかけてきた。
「あ、ちょっとぼぉっとしてた」
あはは、と笑い、タオルで背中を擦る。
「痛くないか?」
「大丈夫です」
最初より明るい声になった気がする。
「そういや。学校どこ?」
「○○高です」
「元女子校のとこ?」
「はい。今年から普通科も共学になったから」
「へぇ…。先輩全員女子とか羨ましい」
興味ないけど、ノンケっぽいことを言ってみた。
「そうでもないですよ。クラスも女子多くて、居場所ないって感じです」
そんな話をしながら、先に体を洗わせ、湯船に浸からせた。
「最近シャワーばっかりだったから、お風呂でゆっくりするのとか久しぶりです」
無防備な表情の千明。
あの小さめなモノは勃起したらどうなるんだろう。
襲いたい。
…襲いたい?
年上好きなはずなのに、何故か千明に興味を抱いていた。
これはきっとさっきイケなかったからだ。
そうじゃなきゃ千明みたいな年下を好きになんて…。
悶々としながら体を洗った。
続きます。