一瞬「は?」と思った。
「犯す?誰が?誰を?」
忠彦に尋ねると、
「え?だから俺らみんなでこの調子こいてるヤンキー君を犯すんだよ。」
「犯すって…けつを掘るってこと?」
「そうだよ?」
驚きの口調で話す俺とは対照的に、至極当たり前のように話す忠彦に1番驚いたのはヤンキー君だった。
「すいません、もう2度と調子に乗りません。拉致とか輪姦とかしませんから勘弁して下さい。」
「は?お前、黙っとれ。ってか今、輪姦したって言ったよな?お前だけじゃないんか?」
「けつとか勘弁してください。汚いですよ、やめましょう?お願いします、お願いします。」
声を枯らしながら必死に懇願するヤンキー君の腹を蹴り上げながら…
「俺が聞いてんのは輪姦したんかって事だろ、どうなんだよ、素直に言わんとええ事にならんぞ。」
「はい、すいません。顔を隠していたのでバレないと思って…同じ族仲間数名でヤりました…すいませんでした。」
「へぇー、そうなんだ…。わかったよ。」
忠彦の声のトーンが落ち着いたことでヤンキー君は勘違いをした。
「ありがとうございます。すいません。」
「はぁ?何がありがたいんだ?今から輪姦されることが嬉しんか?」
「え?素直に言えば許して貰えるんじゃないんですか?」
「いやいや、お前の地獄は今からだし、それにその他のメンバーについてのこともあるしな、お前、龍二君は…俺に協力してくれるよな?」
「え?」
「何?このまま放置して鳥葬とかされたいの?それなら犯さないであげるし、別に協力してくれなくても良いよ?」
「すいません、何でもしますし何でも協力します。このまま放置だけはしないでください。」
ヤンキー君の懇願を嬉しそうに聞く忠彦は少し怖かった。