あるマンモス男子校でのこと。
人数が多ければ優等生からヤンキーまがいのグレている奴もいた。
それぞれに違うコミュニティを作っているわけだが、
ふとした時に接点が生まれてしまうと悲劇が起きる。
修は顔だけ見ればイケメンだが、根がマジメで女っ気は無かった。
きれいな顔立ちや性格から、荒れている奴らからは中性的な雰囲気だと思われていた所があると思う。
ある日、夕方帰るときに普段は気にもしない、今は使われていないはずの別棟半地下の倉庫部屋から笑い声が聞こえた気がして、なぜか覗き込んでしまった。
中には煙草・酒で盛り上がる典型的な落ちこぼれ4人がいた。
別に誰かにチクるつもりがあったわけでもない。
ただ、何か突然怖くなり逃げ出すように走り出そうとした。
多分それが気に食わなかったのだろう。
「おい、お前!」といい、奴らは追いかける素ぶりを見せた。
さらに不幸なことに階段に足を取られ、部屋からまだすぐ近くのところで修は転んでしまった。