「留守番ありがとうね。」
忠彦がビニール袋から溢れんばかりの荷物を持って車から降りてきた。
中には酒やつまみ、そしてローションや大きなバイブなども入っていた。
「これ、凄いね。デカい」
「いや、これハリガタって奴よりは小さい奴だよ。」
「そうなんだ。でもこれ入んの?」
「え?でも健ちゃんのってこれくらいはあるじゃん。」
そう言われて驚いた。僕のサイズは他人から見るとこんな感じなんだ…と。
「はじめて大人の店に行ったよ。なんか敷居が高くて入りにくいイメージだったけど、中に入ったらウケるグッズとか沢山あって楽しかった。」
「へー、そうなんだ。俺、まだ行った事ないよ。」
「あとね、何があったら良いかわからなかったから調べたりしてさ。ほら見て、こんなの。」
「え?注射器?」
「そう、馬用って書いてあった。これでお尻ん中洗ったりするみたい。」
「あ、そうそう、つい今の話だけど、ヤンキー君が糞をしたよ。」
「え?マジで?どこで?」
「崖のとこまで抱えていって。」
「え?マジで?裸の男を抱き上げたん?ウケる。」
「おれ、人の糞するとか初めてみた。」
「でもね、今から綺麗にしたりするから何度も見ちゃうかも。」
そんな会話をしている後ろで、小刻みに震えながら顔を横に振るヤンキー君。
「本当にすいませんでした。妹さんには気が済むまたお詫びをさせて頂きますので、勘弁して下さい。」
ヤンキー君の声に反応し忠彦が振り向く。
猿轡が外れている事に気がついた。
「あれ?何自由に喋ってんの?」
忠彦はパンツを口に突っ込むとガムテープでグルグル巻きにした。
また呻き声しか出なくなったヤンキー君。
「じゃあ、始めようか。」