CoolBoys ゲイ向け Hな話掲示板


Hな体験談、作り話の投稿の場です。
以下は削除されます。
・仲間探し(出会いのコンテンツへ)
・悩み相談(「悩み相談」へ)
・疑問や質問(「Q&A」へ)
・内輪話(チャットや「雑談」へ)
・否定的なコメント
・実話か創作かの議論

※ここはゲイサイトです。

  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃一覧表示 ┃投稿順表示 ┃検索 ┃設定 ┃過去ログ ┃ホーム  
11294 / 34512     ←次へ | 前へ→
返信は記事右上のメールマークより匿メールをお使い下さい。
詐欺被害の報告が多発しています。売り専の勧誘、薬物・物品販売などのメールは無視して下さい。
管理人を騙ったメールが送信されていますが、当サイトから警告や通報のメールを送ることはありません。
サポの書き込みはサポ専用掲示板に。18禁、マジメ、写真での募集投稿は削除します。

男前はツラいよ4.
 OB WEB  - 13/5/21(火) 15:15 -
軽やかにジャズが流れる店内。
カウンター席ではなく、一番奥にあるテーブル席に座った。

「春さんは何飲みますか?」

聞きながら、俺がよく見えるようにメニューを広げてくれた。
慶一君にはこういったさりげない優しさがある。

「んー……モカにしようかな」

メニューにはコーヒーだけでも色々な種類があった。
大人ですね、なんて笑いながら慶一君もメニューを一緒に眺めている。
ふと見上げると顔が近く、形の良い唇に目が止まった。
キュッと引き締まった、大きすぎず小さすぎず、バランスの良い肉厚。
これに愛無されると何とも言えない快感に襲われる。

(……やば、思い出しそう)

俺があらぬ妄想に浸っていると、

「んー……」

彼は顎に手を当てて唸りだした。
その姿はまるで、骨董品でも鑑定しているじいさんだ。

「何そんなに唸ってるの?」

たかがメニューに真剣な表情で見つめる彼の姿がおかしくて、俺はつい笑ってしまった。

「え?いや、だって……」

急に焦りだした姿を不思議に思っていると、彼の知り合いであった店員の彼女が近づいてきた。

「メニューはお決まりですか?」

見事な笑顔。やはり、ただの良い接客の枠を超えているように感じた。
そんな分析をしてしまう嫌な自分を追い払うかのように、

「あ、ホットコーヒーのモカを一つお願いします。あとは……」

と言って慶一君を見ると、更にあわあわしていた。
まったく、男前のくせに可愛らしい。

「かしこまりました。慶一君はいつもの?」
「え!?あ、あぁ……うん、じゃあそれで」

恵一君の動きが動きが、一瞬止まったかと思うと何かを諦めたのかそう答えた。
ふふっと笑ってお決まりの挨拶をしながら、彼女はキッチンへと下がっていった。

「いつもの?」

俺は気になって聞いてみると、えぇ、まぁ。とはにかみながら誤魔化してきた。

俺の内で、何か嫌なものが流れた。
意識的にではないのは分かっているけど、俺の知らない世界を見せつけられたようで……。
少しして、シルバーのトレイに飲み物が乗せられ運ばれてきた。

「お待たせしました。こちらモカでございます。あと、こちらが……」

……クリームソーダだった。
透き通った緑の炭酸の上にバニラが乗って、真っ赤なチェリーが可愛らしく添えられている。
一見美味しそうであり、身体に悪そうな……。

「ごゆっくりどうぞ」

運んできてくれた彼女にはなんてことない、いつもの光景だったのだろう。
柔らかな笑みを浮かべて立ち去った。

「メロンソーダ、ねぇ……」

俺は炭酸がはじけるそのグラスを見つめながら、ぼそりと呟いた。

「……」

続いて彼を見ると、「うっ」と言って恥ずかしそうに固まった。

「……ぶっ、くくくっ」
「な、なんで笑うんですか!」

俺は失礼ながらこみ上げてきた笑いを堪えることができなかった。

「ごめんごめん!なんか、イメージになかったからつい!」
「い、イメージって!」

彼は口を尖らせて聞いてくる。

「い、いや、男前だからさ!
 なんかこう、もっと落ち着いたものかと思って……」

あはは、と笑いながら思ったことを言うと、膨れながらストローをぶっ刺している。

「いや、ごめん!何飲んだっていいし、俺も好きだよ、クリームソーダ!」

焦ってフォローすると、彼は表情をころっと変えて、

「ホントッすか!?俺小さいときからずっと憧れてたんですけど、親が厳しくて……。なので一人のときはつい」

と恥ずかしそうに嬉しそうに飲み始める。
ストローをくわえ、男らしく突き出た喉仏がこくりと動く。
続けて飾りつけのチェリーを食べる、彼のその口元が妙にエロかった。

……。

しばらく談笑していると、いつの間にかすっかり日がくれていた。
会計を済ませて、店内を出た。
彼女は空気を読んだのか、あれから特に絡んでくることはなかったが、去り際の笑顔ながらどこか寂しそうな目で、

「お二人は凄く仲が良いんですね。恵一君、いつも一人で来るのに珍しいなぁって思ってたんですが」

そう言ってきた彼女に、どこか胸がざわついた。

……。

歩きながら、どこか行く?と彼に聞くと、彼は突然グッと俺の手を握ってきた。
彼の手のひらから伝わる体温が熱く感じた。

「もう、限界です!帰りましょう」

彼のいつもとはちょっと違う鋭い眼差しの一言に、無言で頷くことしかできなかった。
俺はその言葉に、この後することは一つしかないことを悟った。

引用なし

パスワード


<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.31 (KHTML, like Gecko) Chrome/26.0.1410.64 Safari/537.31@p843774.tokynt01.ap.so-net.ne.jp>
・ツリー全体表示

男前はツラいよ1. OB 13/4/16(火) 20:52
男前はツラいよ2. OB 13/4/20(土) 1:54
男前はツラいよ3. OB 13/4/20(土) 2:32
Re(1):男前はツラいよ3. . 13/4/20(土) 23:23
Re(1):男前はツラいよ3. 13/4/24(水) 6:34
Re(1):男前はツラいよ3. あつし 13/5/5(日) 11:43
男前はツラいよ4. OB 13/5/21(火) 15:15
Re(1):男前はツラいよ4. ゆう 13/5/21(火) 21:46
Re(2):男前はツラいよ4. あつし 13/5/23(木) 20:43
Re(1):男前はツラいよ4. 康平 13/5/22(水) 1:07
:男前はツラいよ5. OB 13/6/24(月) 15:42
男前はツラいよ6. OB 13/6/24(月) 16:37
男前はツラいよLast. OB 13/6/24(月) 16:46
Re(1):男前はツラいよLast. ユウ 13/6/25(火) 15:50



11294 / 34512     ←次へ | 前へ→
  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃一覧表示 ┃投稿順表示 ┃検索 ┃設定 ┃過去ログ ┃ホーム  
 
ページ:  ┃  記事番号:  

C-BOARD Moyuku v0.99b5