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続きです。
次の日。
隣で何か動く感じがして目が覚めた。
「あ、わりぃ。起こしちまったか?」
隣には上体を起こしたタクミがいた。
「まだ寝てろ」
「客が起きたのに俺が寝てるわけにはいかないから」
とは言ったものの、すげぇ眠い…。
「いいから。俺、今日は暇だし」
頭を撫でられ、なぜか安心してしまった俺は再び眠りについた。
ジリリリリという目覚ましの音で目を覚ますと、テーブルに朝食が用意されていた。
「おはよ」
そして、濡れた髪を拭きながら、上半身裸で下はボクサーのみのヒロトがテレビを見ながら突っ立っていた。
「あ、シャワー勝手に使わせてもらった」
「いや、それは別にいいけど…」
寝起きにはちょっと刺激が強い。
「どうした?」
ベッドに座るヒロト。
「目、まだ覚めない?」
体を起こさずにいる俺に覆い被さり、上から見下ろしてくる。
「ヒロト…?」
「タクミは変わらないな」
ニカッと笑い、額にキスをしてきた。
「なにすんだよ!」
「おはようのチュウ」
あぁ…こいつは慣れてるのか。
そう思うと胸がキュッと苦しくなった。
「ほら、飯食え」
「…うん」
苦しいけど飲み込んだ。
食わなきゃやっていけないし。
食事を済ませ、
歯を磨いて、
顔を洗って、
着替えをして。
いつもどおりの日常にヒロトが加わっただけで、違う世界に感じた。
特に何事もなく時間は流れ、金曜の夜になった。
ヒロトのバイトがない日は、帰宅すれば温かい食事が待っている。
それは幸せだった。
「ただいま」
「おかえりなさい。ご飯にする?お風呂にする?」
まるで新妻のようなヒロト。
きっといい旦那になるな。
食事も風呂も済ませ、あとは寝るだけだ。
裸も多少は慣れてきて、全裸じゃなければ興奮もしなくなった。
「なぁ…これ観ようぜ」
ベッドに入った俺に、ヒロトはDVDを差し出してきた。
「ん?いいけど」
俺が許可すると、ヒロトはDVDをプレイヤーにセットし、隣に座って再生した。
『あっあんッ!やだっ、あぁッ!』
わざとらしく喘ぐ女。
『すげぇエロい』
そして、これはヒロト…?
「元カノとのハメ撮り」
つまり、これはヒロトの…?
俺の股間は一気に膨張した。
続きます