最初の対象は子供時代からずっとイジメられてきた淳(あつし)でした。
淳は自分がイジメに合わないために俺を売った汚い奴です。地元の4流大学に受かったけど、新たな友達が出来ないらしく孤立して、家にも寄り付けずネットカフェから通学しているという噂を聞いていました。
大学の近くで車で待ち伏せていると帽子を深々と被り肩を丸くして前かがみで歩く淳を発見、声を掛けると驚いた様子でした。
約1年ぶりの出会いでしたが、俺とわかった瞬間から態度が一変し偉そうになりました。
笑そうになりましたが平静を装いました。
淳「家まで送ってくれよ。」
俺「いいよ」
というと助手席に乗ってきました。
お前は家に帰って無いだろうが…と、ほくそ笑んでいると、大通りにあるお好み焼き屋に夕飯を食べにいくぞっと勢い吹いてきた。
俺はお好み焼きを食べながら、地元の奴らの話を聞いていました。
社会人となった俺は他の奴らの事を余り知らない。
すると、鼻高々に仲間の話をしています。
イラつく気持ちを抑えながら、笑顔で話をしていました。しかし、店を出るとき…
淳「お前、働いてるんだろ?払っとけや。」
俺「淳が誘ったんだろ?」
淳「は?俺、金ないよ、警察行く?それかお前、金無いなら皿でも洗っとけ、無駄に体力だけあるんだからさ」
と言って店を出ていきました。
支払いを済ませて店をでると
「やっぱ金持ってんじゃん、お前はケチじゃのう」
と言われました。
やはり最初の獲物はこいつだな…と、覚悟を決めたのでした。
ドライブをしようと誘うと、久々に出来る上から目線が快適だったのか、ネットカフェに掛ける金が勿体無かったのか、快諾してきました。
運転する隣で饒舌に鼻につく話をする淳。
あと少し、あと少しと思うと下半身が興奮を覚えてくるのでした。
山に向かう途中、殆ど交通量がない道に入った所で自販機でジュースを買った。
奢れと言わんばかりに
淳「俺、ファンタ!」
と言って振り向いたと同時に、俺の拳が淳の顎に入った。
意識を失った淳を車に乗せ、ガムテープで手足を縛り、車を走らせました。
ログハウス迄の道のりが、待ちどうしくてとても長く感じました。
続きます