その日、飲み会での会話の内容なんかほぼ覚えてなかったですが翌朝のラインに、昨日は大分はっちゃけてましたねw的な事が書いてあったので、どうしたら良いのか分からなかったんだと思いました。
その週は仕事でトラブルあったフリして休んだんですが、どんな顔して会えばいいのか分からなくなってたんです。
でも日を開けたらメンタルが落ち着いて、そこだけ変な内容で他のは普通にガンガン女抱いてるヤツだったんだろうと考えるようになりました。
まぁ、アナル風俗もあるって聞くし、と。
だから金曜には普通にジム行って合トレしました。会えばいつもの佐藤くんだし、トレーニングしてる顔は真剣そのもので、彼に対して変な妄想をしてしまって申し訳ない気持ちになってました。
ただ、少しだけ引っかかってる事が。
スクワットの時の気合いのこもった声が動画の彼の声と似てる気がしてたんです。顔は映ってなかったし、というか、頭全体が覆われてて分からなかったですが。アナルパールを奥に入れられた時の、お!という声が、似てる、気がしてるんです。
俺は妄想を振り払うようにトレーニングに打ち込みますが、どうしても佐藤くんが動画の彼な気がして集中出来てませんでした。
ツーブロに顎髭のイカつい中にもまだ幼さが残る佐藤くん。彼女とのイチャイチャを勃起させながら自慢してくる佐藤くん。
対して動画の彼は尻突き出して尻の中をかき混ぜられて奥に押し込まれて尻たぶ叩かれてた男です。
似てないと思いつつも、どうしても妄想してしまいます。
佐藤くんはしっかり者なんですが、時々抜けてるところがあってジムにスマホを忘れたりするんです。ベンチ台に置き忘れたスマホを更衣室に持って行ってあげようとしたら何とロック画面が解除されてました。
どうしよう、中を見てしまおうか何故か悩みました。スマホの持ち主は女の子ではなく男なのにです。俺は自分がおかしくなってると感じてました。
おかしくなってる、そう思いながらも指がXを勝手にタップしてしまったんです。
表示されるアカウントには、水着女子が表示リポストされてるのを見て安堵しました。やはりあの動画は彼じゃなかったんだ、もしかしたらあのDVD自体彼の友人のイタズラだったんじゃないかって。
その日からは以前のように年の離れた、でも尊敬出来る青年に戻りました。
だから、恒例の宅飲みでもいつも通りでした。
パンイチになってポージングしては笑い合って、モッコリを掴んだら押し付けたりバカな事ばっかやりました。
気がつけば用意してた酒が無くなってました。すると体育会の佐藤くんはすかさず、買ってきますね!つまみは二郎系ラーメンで良いすかwとか言って足早に。
一人残された俺は思い出しました。忘れたつもりでも忘れられる訳がありません。唾を飲み込む事も出来ない位に口が渇いたのを感じました。
コンビニまでは徒歩五分、往復でも15分はかからないはず、しかも小走りだったからもっと早く帰ってくるかも、そう思うと気持ちが焦りました。
どうしよう、見るかどうか。どれくらいの時間悩んだのかは分かりませんが、結果リモコンを手に再生してました。
テレビに映し出されたのは引き締まった男の尻。よく日に焼けた筋肉質なデカい尻です。そしてその中心には前回のアナルパールより何倍も太い、いわゆるディルドが入っていたのです。
それを画面の男は女豹の姿勢になり下から手を回しディルドを自分で出し入れしています。
時折女の子の声がして、もっと激しくやりな!、とか、本当に普段女とやってんの?そんなピストンで感じる女いねーぞ!などと言われるたびに、はい!すみません!もっと激しくやります!などと答えてます。
その声は明らかに、、、
その時、玄関から「戻りましたー!遅くなってすみません!」と元気よく佐藤くんが帰ってきました。