しんじさんが冷静になって、なんとか家に入れてもらえた。
相変わらずしんじさんの家のソファーはフカフカで気持ちいい。高級な家具っていうのは長持ちするんだなーと思った。しんじさんが買ってきたおにぎりを食べながら、自分の家もこんな家具を置いてもいいかもと思った。
余談だが、しんじさんはおにぎりが大好きだ。何かあると食事はおにぎりでいい?と聞いてくる。おにぎりは百貨店のものだったり、コンビニだったりスーパーだったりする。極論、飯が三角になってたらなんでもいいかもと本人も言っていた。
しんじさんの仕事は激務だ。食事の時間なんて無いから、デスクでおにぎりを食べてるうちに家でも食べ始めて、最後は休みの日でも3食おにぎりという生活にまでなっている。
僕はしんじさんにケイタくんが家にいる事、そして、ちょっとトラブルで落ち着くまで身元引受人になってるから、しばらく一緒に同居してもいいか聞いた。ケイタくんのプライバシーもあるから、事件のことは全ては話せないけど…しんじさんは理解してくれた。
もともと、しんじさんには僕とケイタくんの事を話していた。ちょっと好きだったけど、最後は東京駅の八重洲口でフラれた事も。
【なんだーLINEで言ってくれたらいいのに(笑)】
『いや、なんかちゃんと話した方が誤解がないかなと思って…』
【俺さー、捨てられると思って今日は1日仕事が上の空だった(笑)部下達にいつもより厳しくあたったかも…全部ジンくんのせいだよー】
『えー仕事とプライベートは完全別って言ってたのに』
【そうだけど…そうだけど、なんかジンくんは別。そんくらい今の付き合いを続けたいって思ってる…ジンくんは?】
『僕も同じ気持ちです』
【ベッド行く?】
『なんでですかー』
【だってー、不安にさせたんだから…行こう】
しんじさんはそう言うと僕の手を取った。
【先にシャワー浴びてきて】
『うん…』
しんじさんのこういう強引なところも好きだ。しんじさんが普段使っているボディソープで自分の体を流すと、なんだか全てをしんじさんに包まれてる気分だ。
体を洗う時に軽く乳首に触れるだけで、少し気持ちいい。しんじさんに開発された乳首だ。
シャワーを出ると既にしんじさんが脱衣所にいた。【ベッドでそのまま待っといて、すぐに行くから】と言ってお風呂に入れ替わりで入っていった。きっと、いろいろ準備をしていたんだろう…しんじさんのこういうさり気ない気遣いが好きだ。
僕は言われた通りにしんじさんのベッドで裸で待っていた。一瞬だけケイタくんの事が頭を過ぎる。
ガチャっという扉の音がして、しんじさんがベッドに潜り込んできた。濃厚なキスが始まる。さっき玄関でしたものとは違う、ゆっくりしたキス。
しんじさんが物欲しそうな目で僕に言う。
【今日は、ジンくんの事考えて最悪の仕事してた…お願い、こんな俺をお仕置きして…】
その日のしんじさんは激しかった。僕も激しかったかもしれない。お互いに燃え上がってたと思う。最後は、しんじさんは自分のお尻から僕のちんこを抜いて、コンドームに溜まっていた精子を自分のちんこに塗ってイったのがエロかった。