そんな感じで迎えたDK3の時、夏の大会は2回戦負けであっさり引退した。自分自身も結果出せてなくて。そんな中ある転機が。野球部あるあるだけど、一定数いる野球好き女子に告白されたんだ。俺はイケメンとかじゃない、でも野球フィルターがかかってるのか。廊下で手紙渡されたから何人も見られたし取り巻きの女子に囃し立てられた。
俺は頭真っ白になった。どうしよう、どうやって断ろう。つい、他に好きな人いるからって言ってしまったんだ。他のモテる奴らなんかはつまみ食いしながらも、受験あるからとか上手く断ってたらしいけど俺はモテてこなかったし、そもそも女子に興味なくて。だが、そこがよかったと言われたけど。
俺は逃げるように帰った事までは覚えてる。
次の日、クラス違うし問題ないと思って学校に行ったら何もなくて安心した。でも放課後、登録されてないアドレスからメールが来てた。
俺とおじさんが車に乗り込む写真。
心臓が鷲掴みにされた気がした。昨日断った子だろうか、どこまで知られてるんだろう、外でやってるのとか見られたかな?!
もう不安で押しつぶされそう。どこまで知れ渡ってるんだろう、不安になって家から出れなくなってしまった。
1年後+なって知るんだけど、メールの主はおじさんとやった時に知り合った人で学校関係者じゃなかったんだけどね。
当時の俺は知る訳がない。返信してたら違ったのかもだけど。俺は震えながら自室にこもるようになっていた。
学校側は意味不明だったらしい。いじめの調査までやってくれた。結果いじめはなし。俺もそうですって言うしかなかった。野球部でもレギュラー、成績も悪くないし、女遊びの噂も聞かない、いじめもないとすると不登校になる理由が誰にも分からなかったんだ、おじさん以外は。
俺が引きこもって1週間、おじさんがドア越しに話しかけてきた。この時気を遣って親たちは外出しててくれた。俺はドアを開けておじさんに縋りついて泣いた。ずっげぇ泣いてたら寝てしまったみたいで、気がついたら机にまた来るとメモがあった。次の日、夜おじさんの車に乗って海に行って洗いざらい話してみたんだ。そしたら、大丈夫!行きたくなったら行けばいい。メールは変な偶然だ!と励ましてくれた。
俺はそのまま夏休みに入って、2学期から学校に戻ったんだ。心臓飛び出そう。親に近くまで送ってもらって。そしたら野球部の連中が俺を見つけて肩組んで来た。おめー何サボってんだよ!って笑いながら。コイツらには何も知られてないって安心して膝の力が抜けて倒れそうになった。
えっ!?マジで体調悪いんか!ごめん!って謝られたけど、俺は嬉しさしかなかった。
放課後帰る前にあの女子が来て、私のせいで!って謝られたけど、違うよ!タイミング悪くてごめん!マジ俺の問題だから!とお互いに頭下げまくった。
このメールで俺は初めて自分がしてる恋愛が他人に受け入れられない怖さを知ったね。他の人に男とやりまくってるって知られたらと想像する恐怖は凄まじかった。
そこで俺は愚かにもおじさんに別れを告げてしまったんだ。