心配だけど仕方ない。マコトに時々、スマホで安否確認するようにお願いしてグランドに。
コーチがグランド離れたら集中できないなと思ってたが、監督が
「今日はエース不在だからコーチが今日は監督代理だ。好きにやってくれ」
自分のプランの確認したかったのにエースいないから監督やる気なくなってコーチに全部投げた。
コーチは普段、ボケーとしてるのに急に指名されて困ってた。慌てて考え始めてた。こっちとしては部屋に行かないからよかったけど。
普段指示とかしてないから全然、皆に伝わらなくてボロボロだった。監督はわざとコーチにさせて自信なくさせたんだと思った。
午後からの試合は流石に不味いと思ったのかコーチがまじめに一人一人話して指示だしてた。
僕のところにも来た。スマホでキャプテンとLINEしてる時にきたので、ビデオ通話でこっそり聞いて下さいって繋いだ。
「夜に話ある」
「なんですか?」
「スマホ、、、返しに来たの見たから」
「そうっすか」
「中身のデータは…」
「あちこちにコピーして分散して保管してます」
「。。。」
「僕、すばしっこいですから捕まえようとしても無意味ですよ」
「分かってる」
「監督とか学校には言わないでくれる?」
「まだ分からないですよ。コーチ次第じゃないですかね」
「俺、何すりゃ良い。金は…ローンでなら」
「お金なんて請求しないですよ」
「じゃあ、、、」
「何が出来るか考えてみてください。学校クビとかそんな次元の話じゃないですよね」
「ん?」
「昨日の件ですよ」
「昨日?何かあったのか?知らない。酔ってて記憶がない」
急にとぼけ始めた。スマホから抜きとられた動画を何とかしたいっていうのが先で、キャプテンを犯したことは後回しみたいな。
僕はキャプテンの事を話していて、コーチはスマホから抜き取られた動画の事を話していた。
「覚えてないんですか?」
「何かあったけな?酒のんだからな」
「そうですか。じゃあ後で思い出させて上げますよ。動画で」
「動画?」
「あの部屋にカメラあったんですよね偶然」
「は?」
「別のことでカメラ仕掛けてたんです。あの部屋で部員が悪さしてるとかいう話で(嘘だけど)、そしたら、、、あんなものが映っていて」
「俺を引っ掛けようとしても駄目。引っかからない」
一瞬、画像を出してスマホを回転させて見せる。固まってた。
「刑務所行き決定ですよね」
「まずい、それはまずい」
うろたえてた。人生おわるよねみたいなこと言うと真っ青になって震えてた。
「午後からの試合でしっかり指示してくださいよ。コーチ」
「できない。頭真っ白」
「しっかりしてよコーチ。頭真っ白になったのはキャプテンの方ですよ。首しめられ引きずり込まれて犯されたんだから。分かります?」
「。。。」
「分かります?」
「分かった」
分かってないようだけど。コーチから離れてキャプテンと話。
「お前の声のトーン恐いな。淡々と詰めてた」
「冷静になろうと押さえてたんですよ。殴りたかったけど。ま、殴ったら僕が負けますけど。。。」
午後からのコーチは必死で監督代理してた。僕がちゃんとやれよって近づいて言うので。
僕的にはめっちゃいいパシリが出来たという楽しみも湧いてきた。
練習試合も終わり合宿所に戻って夕食も済ませてから部屋に戻った。
監督に無理やり病院に連れて行かれて炎症反応があるからとか言って点滴とかいろいろされて熱は下がってた。
「まいったよ。チンコ腫れてるからとか言えないし」
「どうなりました?金玉」
「多分もう腫れてない。見て」
確認すると確かに腫れてない気がするけども元々を知らないから。こんな親しくはしてなかったので。
部屋に急にコーチが来て。入るなり直ぐに土下座した。
「申し訳なかった。酒に酔ってた。申し訳ない」
「で、許されるわけ無いでしょ」
キャプテンの代わりに言う。
「キャプテン、金玉腫れて炎症起こして熱でて、明日も試合でれないですよ。メンタルも病んでるし。明日は診断書取りに行ってもらおうかなと思ってます」
お前何様だよみたいな僕。
「本当に申し訳ない。お前の事だ好きで」
「クソ生意気で大嫌いだと言ってなかったですか?」
「本心とは違う」
「マコトに顔に袋被せて縛れないか、クソ生意気だから犯してやりたい、それか僕の事は好きだからそっちでもいいって指示してましたよね」
「。。。」
「そこも録画されますから。嘘並べてもだめ」
「申し訳なかった」
床にぺったり頭つけて。
何も言わないキャプテンのことをチラチラっと見たりもしてた。
「好きだったとか言って、好意からみたいに言って何とかなるって思ってます?馬鹿にしてます?」
また僕が代わりに。
「許してほしい。警察だけは。職失ったら」
「知らん」
「職失ったら慰謝料とかも払えなくなる」
「だから?」
「だから…。お前の望み通りする。俺の事が嫌いなんだよな?コーチ辞めるから。戻ったら直ぐ辞表出す」
「それで?」
「他で働いて毎月決まった額の慰謝料をこの先ずっと払う」
「そうすか。じゃあ僕の従兄弟に弁護士いますんで示談の書類つくってもらいましょうか?」
「待て待て待て待て、他所に話を広げたらだめだ。お前ら、何気なく抜き取った動画だけど、あれが俺以外のところに出たってなったら俺だけじゃなくてお前らだって安全じゃなくなる」
「そうっすか」
「お前ら、、、まじで将来競技できなくなるからあの動画は兎に角、他所に出したらだめだ。俺がどうこうじゃなくて、本当にこれだけはお前らを守る意味でも絶対に出したらだめだ」
本当に何かやばい人が中に含まれてるみたいなことを必死で言ってた。この人が入ってたチームの監督に関係する人とか、◯◯に入ってる人とか何か結構やばい人を奴隷にしてたみたい。ヤクザとかそういうことじゃなくて、競技をする上でのヤバい人。世間から見たら狭い世界での話だけど僕ら競技する人からすると怒らしたらやばい人の関係者らしい。キャプテンは昼間暇だったから色々調べて気がついてた。
「話は分かりました」
「分かってくれたか」
やっと口開いたキャプテン。
「その人誰か俺、特定してるんで、明日会いに言って動画を見せます」
「ぜったいだめ!」
「その人解放してあげないとね」
「解放って、、、喜んでるから」
「今はですよね。最初はレイプでしょ」
「。。。」
「俺も昨日、落ちかけたけど、あなたセックス上手いから、でも、それってこっちは望んでもないし、弱み握られて動画撮られて、体に快感を覚え込まされて従わされてるだけですよ。動画なくなってもあなたに従いますかその人」
「。。。今は、お互い気持ちが」
「聞いてみます」
「駄目」
「マコトだって嫌で嫌で仕方ないって言ってますよ」
「は?嘘だろ。あんだけヨガってるのに」
「体の快感と、精神的なことは別ですよ。僕らみたいな高校生でも分かるのに何で分からないんですか?病気じゃないですかそれって」
「。。。」
「るい、正論はもう良いよ。もうさ、あんたは俺らの奴隷、おもちゃ、俺は卒業するけど、るいは後1年あるから、その間、俺らのこと楽しませてくれたらそれでチャラにしてあげるよ。それでどう?あと、マコトにはお詫びして解放すること」
キャプテンは何だかんだんとセックスの気持ちよさに落ちちゃったんだなと気がついた。
「分かった。動画は返してくれる?」
「返さない。あなたが逆らったら分散して持ってるから、行動するよ。ちなみに色んなメッセージのやり取りもスクショしてるから動画だけじゃないよ。金のやり取りとかそういうのもね。既婚者から巻き上げたら駄目ですよ」
「。。。」
キャプテンは1日中どうするか考えた結果みたいなんで僕はそれでいいですよって言っておいた。僕は被害も受けてないのでどっちでもいいけど、狙われてたのは確かみたいで、奴隷にしてる人に今教えてるやつで何とかしたいやついるから手伝ってくれるかみたいなメッセージで僕とキャプテンの画像が送られていた。部活の手伝いに来るってのを見つけてた。そして小さいカバンをキャプテンが出してきた。
「それは…」
中にはアダルトグッズがいろいろ入ってた。
「これで俺らに何しようとしてたんですか?」
「いや…」
色んな振動するものが入っていた。あと浣腸とか。恐すぎでひいてしまった僕。
「何しようとしてたんですか?」
「気持ちよくしてやろうかと…」
「そうなんですね。犯罪ですよ」
「うん…」
まじで精神的な病院に行ったほうが良いと思った。