ケイタくんが「こんばんは」とあいさつしてきた。なんか外でこうやって普通にケイタくんの声を聞くの初めてだった。いつも挨拶無く目だけで合図してトイレ入って、会話もなくフェラが始まるだけ。終わったらお金を手渡して小声で「ありがとうございます」だけの会話にもなってない会話。
僕は一瞬ビビッてしまったが『こんばんは』と返した。今日はどこも閉店してて入れないですねとか、どっか場所ないかなとかケイタ君は特に物怖じする事なく会話してくれた。見た目通り?なのか声もどこか幼い感じがする。
『ケイタくんって本当に19歳?』僕は前から気になってる事を聞いた。「よく言われます!中三とかに間違われることありますよ!」と笑ってくれた。確かに見ようによっては中学生にも見える顔つきだ。
『今日は無理そうだし…また店開いたらにする?』と僕が言うとケイタ君の顔が曇った。「今日じゃないとキツいんです…正直今お金無くて…」となかなかハードな懐事情を明かしてくれた。
金が無いのは何となくわかっていた。毎回会う時は同じ服だし、髪も無造作ヘアとかではなく坊主が少し雑に伸びたような感じ。その感じから生活に余裕がある感じではなかったのを僕は察していた。
ケイタくんの悲しい顔を見て僕は胸が苦しくなった。フェラしかされてない関係だけど…なんかこんなに頻繁に会ってると、なんかいろんな感情がこみ上げてきた。『ケイタくんってどこに住んでるの?』思わず聞いてしまった。「友達の家とか、ネカフェとか…いろいろです」つまり住所不定。
どうしよう…いろいろ考えたけど、やっぱりケイタくんの困った顔を見てるのが辛くて、僕は思わず『良かったら、家でする?』と聞いてしまった。
サポで知り合った、名前も知らない赤の他人を家に招くなんて危なすぎるだろ!と自分の中で葛藤があったが、ケイタくんが「いいんですか?」とパッと明るい笑顔を向けてくれた事で吹っ切れた。
それから、しばらく二人で家まで歩いた。途中でケイタくんが気を遣ってなのか「徒歩圏内なんですか?」とか「一人暮らしなんですか?」とか話題をふってくれた。普通にしてれば普通に明るい可愛い少年だ。
歩いて10分程度で家に到着した。ケイタくんは「スゲー」とマンションを見て驚いてくれた。オートロックが自動で開いた事にとても驚いて「今のどうなってるんですか?」と聞くケイタくんがとても可愛いかった。