大浴場から出たあと、学生グループの子たちが雑魚寝の大部屋に入っていくのを見かけた。
やっぱり学生らしく最安の部屋か、と思いつつ、オレは自分の個室に戻ってた。
枕元が変わったせいでよく眠れず、オレは自販機でビールを買い、通路にテーブルがいくつか設置された場所でスマホを見ながら飲んでいた。
すると、もう誰もいなくなっている通路に足音が聞こえてくる。見ると、さっきのキレイめ君だった。
すると、彼は他にあいているテーブルがあるのに、オレの隣に腰掛けた。
寝巻き用なのか、無地のシャツにジャージの短パンという格好だ。
組んでいる足の形が瑞々しいなーと思ってると、あることに気がついた。
キレイめ君はやや斜めに座る感じで、オレのほうを向いているのだ。
ずっとスマホを目を落としてはいるけど、なんとなく雰囲気で、オレの挙動を意識しているのが伝わってくる。
この子、オレと話したいのか、、?
しかしいきなり話しかけて違ったらキモいし、オレはカマをかけてみることにした。
もう飲み終えていたビールを捨てて、外のデッキに出たのだ。
これで着いてきたらビンゴだと思っていると、やはり数分たってからキレイめ君もデッキに出てきた。
つづく