その日は梅雨の晴れ間の蒸し暑い日で、僕は初めて帰りの電車でお兄さんと一緒になった。いつも会う朝の電車は下り方面で空いていて、変に近づくのは不自然だったけど、夕方の上り電車は少し混んでいて、僕はさりげなくお兄さんのすぐ前に立った。
その日はライトブルーのスリムジーンズで、今朝見た時と同じようにちんぽは左下に全部まとめて収めていたが、今日一日の生活の後でズボンは一層お兄さんの下半身の凹凸にフィットしているように見えた。いつもその場所にちんぽを収めている左の内腿はその形に沿って生地が伸び、一日の終りに蒸れたちんぽの形を根元からその先端までくっきり浮かび上がらせていた。
しゃがめば顔をうずめて感触と匂いを確かめられるほど近くにあるその恥ずかしい膨らみに何度も手を伸ばしかけても一線は越えられず悶々としていたが、駅に到着したアナウンスが聞こえお兄さんが僕の横をゆっくりすれ違っていったとき、シャンプーのような柔軟剤のようなほのかないい匂いがした。爽やかで知的なあのお兄さんはこの清潔な香りの向こうに淫靡なオスの匂いにむせ返るデカい半剥けちんぽを隠しているけど、そのいやらしい形を無防備にくっきりと人前に晒してしまっているのを気づかず歩いていた。僕は欲望に誘われるままその後を追っていってしまったのだった。