僕は19時に部屋に帰宅しました。
電気をつけると、ベッドの布団が綺麗にひかれていました。
いいとこあるじゃん、一輝!と
僕の中で更に株が上がりました。
シャワーを浴びようと服を脱いで洗濯機に入れようとしたら、昨日出していた洗い物が空っぽになっていることに気付きました。
20時に一輝が鍵を返しに来ました。
扉を開けたら、タオル、シャツ、パンツ、靴下、パジャマなどの洗濯物が綺麗に畳まれた状態で
ニコニコしながら一輝が持っていました。
「えっ!洗ってくれたの!?」
「はい、お礼に洗濯してゴミまともて、掃除機もしときました。」
えーーさすが几帳面君!
「まじで!ごめんなんか、ありがとう!」
「俺の特技、掃除なんで!」とニコニコして言ってきました。
リビングに歩きながら、「一輝元気でよかった!怖かったよ、昨日は元気もないしあまり話もしてくれないし。」
「す、すみません。本当に。」
「元気になったんならいいだよ別に。洗濯物ここに置いといてね。」
「はい!じゃぁ…俺…これで…」と帰ろうとするので、
「今日、時間あるならもうちょっといてもいいよ!」と僕が言うと
「いいんすか!います!」と言ってテレビを見ながら話をしました。
一輝「稜平さんて、ボクサーパンツ、ローライズ好きなんすね。洗濯に3枚もありましたよ。あと、ゴミ箱には…俺気付いちゃいましたよ、
昨日オナりました?ね。」
と恥ずかしい事を平気で言ってくる感じが若いなぁと思いました。
僕「きつめに履くのが好きだからローライズよくはくよ。オナニーは毎日してるしさ。ゴミ箱の中見るなよ。
あのさ、聞いてもいい?バイトしてるの?」
一輝「してますよ、パチンコ屋です」
僕「じゃあ昨日はあんな時間にどうしたの?」
一輝「飲んでました。」
僕「一人で?」
一輝「はい。」
僕「何で家にきたの?」
一輝「んー何で…この前稜平さんに優しくしてもらって、頼りたくなったんですかね。」
僕「頼ってもらうのはいいけどさ、あんなに酔ってこられたら心配になるよ。何かあったんでしょ?」
一輝「あったといえばあったんですけど…あんまり言いたくはないんですよ。聞いて幻滅されたくないっす。誤解とか、偏見とか持たれたら嫌だし…」
僕「困ってることなんでしょ?友達には相談した?親とか。」
一輝「親にも友達にも言えないっす。」
僕「何で?僕にも?困ってるんなら頼ってよ、
ケツが痛いとか、あの人嫌だとか言ってとじゃん。気になるよ。」
一輝「誰にも言わないでください。色々面倒なんで。」
僕「わかった。話して!」
一輝「その前に聞いてもいいですか?」
僕「いいよ。何?」
一輝「稜平さんはゲイっすか?誰にも言わないので言ってください。」
僕「…な、何で…そう…
う、うんゲイだよ。何で?」
一輝「教えてくれてありがとうございます。誰にも言いませんし、俺は偏見とかありません。稜平さんとはもっと仲良くしたいんで聞きました。」
僕「そう言うってことは、一輝はノンケなんだよね?」
一輝「はい。そうです。でも、俺って男友達と風呂入るとか、一緒に寝るとか、全然抵抗ないんすよ。だからかな。。。そのせいで、ゲイって勘違いされることがたまにあって。
いいっすか、本題なんすけど…悩んでることがあって」
僕「うん、話して」
一輝「バイト先の店長がゲイの人で、
俺のこと身体が好みらしくて、
最初は着替えの時に復帰見せてって言うから、
普通にノリで見せたりしてたんすけど…
色々エスカレートして断れなくなって、
週1回は、店長の言いなりになっていて、
セックスを…してます…。
けど、最近またエスカレートしてきて。
言えないっすこれは。俺も俺が嫌です。
だから、店長とやった日は、記憶飛ばしたくて飲むんすよ俺。」
僕は、一輝の背中をさ擦りながら、
「いつからなの?店長って何歳?そんな偉いの?今までのこと全部言いな、吐き出しな、僕に遠慮することないよ、幻滅なんて偏見なんてないから。解決策考えよう。だから言って。」
一輝「いいんすか?嫌いにならないでね。」
僕はうなずいて、30分くらい過去の話を聞き出しました。