体勢を整えてこの後どうするべきか冷静に考えるため、1回彼から離れました。
また横向きに身体を丸める彼。
身長が170くらいあるから抱き抱えるほど軽そうじゃないし…
おんぶしかないと決断しました。
サンダルを履かせて、彼の鍵を一旦僕のポケットにしまいました。
力を振り絞って彼を背中に引っ張り乗せて、
立ち上がりました。
けっこうずっしりくる重みで、
やっぱりダメかもと諦めかけた時、
彼が「あれ?俺…」と喋りました。
何号室ですか?言えますか?と僕が聞くと「208です。」と言うとまた眠ってしまいました。
僕の部屋が108なんで、2階の角部屋かぁーと、階段しかないからよりにもよって1番遠い部屋かよと萎えながら、でも行くしかないとゆっくり進みました。
おぶってる彼をよいしょっと、
持ち上げる度にほっぺが首筋に触れて、
密着する背中から彼の心臓の音や体温が
じんじん伝わってきて、後ろから抱きつかれてるような、感覚におそわれました。
愛おしい気持ちにもなっていました。
階段を登り切った時、僕は息が上がりはあはあはあはあ呼吸を荒くしていると、
再び彼が、「俺、酔ってて…」というから、
「マンションのエントランスで倒れて寝てたんですよ。わかりますか?今部屋に連れて来ますからね」と言うと、
「すみません迷惑かけて」と状況は理解してくれたようでした。
部屋の前に着き、鍵を取り出して差し込みました。違ったら嫌だよと思いましたが
しっかり開いてホッとしました。
「お邪魔します、着きましたよ」と言いながら、僕は前向きに膝を着き、横にゆっくり降ろしました。また倒れ込んでしまう彼。
僕も疲れ果てて、一緒になって床に崩れ落ちました。
「すみませんなんか…」と半目で、
しゃべりもろれつ回らずと言った感じ。
息が荒い僕は大丈夫です。ちょっとだけ休ませて下さいと。天井を見上げたまま言いました。
「マジすみません、どこのどなたか知りませんがありがとうございます」
電気をつけたいけど、立ち上がれず暗闇の中に部屋の外からさす街灯の明かりだけが頼りな状態で、僕はスマホを取り出して待受を光らせました。
相変わらず彼は目を閉じたまま、
僕は「じゃあ行きます、お大事にね」と立とうとすると、
「寒いっす」と言って抱き枕にしがみつくかのごとく足を絡めて腕を回して来ました。
僕は仰向けのまま硬直しました!
勃起しだしたちんこの上に彼の膝が乗って圧迫されていました。
ゴミ捨てに出ただけだから、
僕は彼よりも薄着でTシャツ短パン。
彼がくっついて来た事で自分の薄着に気がつきました。
「身体あったかいっす」と言いながら、
より密着してくる彼。下半身は僕の腰に、
裸足は僕の太ももの間に、手は脇の下に入れて来ました。僕は彼をおんぶしたせいで、発汗していました。そうか今自分の身体があったかいんだと自分でもわかり、彼の肩や伸ばしてきた腕、お尻周りと、とにかく届くところはさすりました。
彼に触れて、興奮する自分と不法侵入的な犯罪っぽさもなきにしもあらずだからと冷静さもありました。
「こんな所に寝てたら寒いだけだから、布団に行ってください。僕はこれで…」
彼の酒が抜けて正気に戻ったらそれはそれでこの状況はおかしいから、終わりにしようと思いました。
でも彼は「あそこまで運んで下さいと」リビングを指さしました。僕は彼の身体をほどき立ち上がって廊下の電気をつけて、僕も靴を脱ぎました。今度は肩を貸して狭い廊下をおろおろしながら歩きました。
部屋の電気をつけ損ね、廊下の灯りだけでリビングを照らし、窓際のベッドに彼と一緒に座りこみました。
部屋はシンプルで物が無く几帳面さが分かります。
僕だったら地面に寝てた私服でベッドには寝たくないなと思っていたら案の定
「すみません、ジーパンを脱がしてもらいたいっす。」と。スキニーみたいなぴちぴちのジーパンを脱がしてあげました。
彼は自分でシャツを脱ぎ、黒のボクサーパンツも脱ぎ始めベット下にある引き出しから慣れたように、パジャマ的なシャツとステテコみたいなハーパンをパンツも履かずに着替えました。
薄灯の中で、腹筋と胸筋のほりが浮き出て、
なによりだらんとした濃い毛で覆われたちんこを見ることができて、人助けのご褒美くらいと思いじっくり目に焼き付けようとガン見していました。