部屋に入ると、合宿と岡山を一日中歩いた疲れがどっと出てきました。まだ布団は敷かれていなかったので畳で横になっていると仲居さんがやってきて、つまみとビールを置いていってくれました。夕食を食べられなかったのは俺達のせいなのに、旅館が気を遣ってかなり豪華な酒の肴を用意してくれました。正直、イカの燻製とかだったら手をつけずに残して、ビールも飲まずにエッチしたかったのですが、あまりに豪華なつまみだったのと、暑い日でビールを飲みたい気分だったので、冷えた瓶ビールを開けて、先輩後輩ごっこをして2本を一気に開けました。その後、大浴場が22時で閉まることに気付いて二人で風呂に行きました。
もうすぐ終わりの時間なので、他にもお客さんの姿があり、風呂でイチャイチャはできませんでしたが、これまでのことをマッケンに聞きました。自分は鈍感でぜんぜんわからなかった話ばかりでした。まず、マッケンは、俺のことを新入生相手のサークル紹介イベントで知ったそうです。もともと映像系には興味があったらしく、大学でそういうサークルがあったら入ろうか、でも高校までテニスをしていたので、運動部系に入ってテニスを続けてもいい気がしていたそうです。が、新歓のテントを学内に出していたとき、たまたま当番だった俺を見かけて、一目惚れしたそうなんです。マッケンはストレート寄りのバイで、男なら誰でもいいというわけではなく、好きなタイプがはっきり決まっていて、俺はど真ん中だったそうです。俺は目は一重で髪は無造作で全体的にクールな感じ。マッケンは二重で目がぱっちりで髪はちょっと巻き毛が入った、完全な美少年系というか、王子様です。
マッケンに言わせると、俺はゲイだと一目でわかったそうなのですが、いままで誰にも言われたことがなく(実際、地元の先輩を好きになるまで自覚がなかった)、そんな王子様みたいな顔して、エロい体をしているマッケンのほうが完全にゲイだよ、と思ったのですがそこは言わずに済ませました。で、この先輩と仲良くなりたいと思ってうちのサークルに入ったのですが、俺はそのころ精神的に参っていてサークル活動はあまりしておらず、入っても俺がほぼいないのでがっかりしたそうです。どうしようか悩んでいたとき、1年と2年が対立してしまい、何とか打開策を考えていたとき、相談するという口実で俺に話をすることにしたそうです。初めてちゃんと話して、スゴく気が合ったのでこれは付き合えるかもと思ったら、俺が帰り際に「好きだ」といったので舞い上がってしまったそうです。ところが、好きと言ってくれて毎日のように会ってくれるのに俺が彼女を作ったので意味がわからなくなり、2対2で話すためにマッケンも彼女を作ったり、自分に興味がないのはサークル内に他に狙っている男がいるのかもと疑って、俺が浮気していると俺の彼女に相談された、でもそれは男か女がわからないみたいな、冷静に考えると濡れ衣みたいな捜査をするために、サークル内のいろいろな女子に聞き回っているのを、俺がサークル内の女子にちょっかい出していると勘違いしたみたいなのです。好きだと言ってくれて、毎日会って話はしてくれるのに、それ以上にはまったく進展がなく、何もしてこない。もしかしたら単に仲のいい先輩と後輩なのかもと諦めていたとき、サークルの夏合宿に入ったのです。
マッケンは、これでダメなら諦めようと思って、俺にだけ見えるようにチンポをちょっと出したそうです。もし俺が男に興味がなければ、「マッケン、見えてるよ」とか、そっと教えてくれるだろうし、見たくないものを見たって感じなら無視するだろう、というわけです。俺はマッケンのワナにはまって凝視しちゃったので、「何だよ、先輩やっぱりゲイじゃないか」と確信し、もう我慢が限界を超えて、深夜に全裸になって俺のふとんに潜り込んだそうです。