T:ここで何してんの?
ビックリして振り向くとそこには人の太ももが。
恐る恐る見上げるとクラスのTが俺の背中にピッタリとくっついて立ってた。
俺:え?
T:だからこんなとこで1人で何してんの? :)
俺:えっと…
俺かなりビビってる。
だってTとはグループも違うししゃべった事なんかないんだ。
なぜ俺に声をかけるんだ?
どこかに連れ込まれてボコボコとかカツアゲとか?!
いろいろ頭をよぎったが、冷静に考えたらこいつは別にヤンキーではないし悪い奴ではない。
でもニコニコ笑顔がなんか怖い。
俺:えっと…みんなとはぐれちゃって1人で試合見てるだけなんだけど…
T:ふーん。
T:俺も一緒にいい?
俺:え?
T:ダメなの?
俺:いや別にダメとかじゃないけど…
T:じゃ失礼しまーす。
するとどかっと座り込んだんだが、Tは足で俺を挟み込んで自分も柵から足を出してぷらぷらさせ始めた。
近っ!マジかよ…
何というかもう完全に密着というか後ろから抱きしめられてる感じになってる。
Tは一体なぜこんな事をするのか、何を考えてるのか全然わからなくてもう頭はパニック。
まぁ周りを見てると仲の良い男友達でもこんな感じでベタベタして距離の近い人もたくさんいるし、おかしな事ではないんだろうが俺はそんな相手いなかったしそうゆうタイプではない。
恐怖と緊張と生まれて初めて他人の体温や体の感触を直接感じてものすごくドキドキする。