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桜散る頃3
 しょうた  - 20/12/8(火) 2:13 -
B想い

その日を境に、哲太は俺に近付かなくなった。

クラスの奴等は心配してたみてぇだけど、哲太は相変わらず笑顔を振りまいている。

俺の方は、なんだか心にぽっかり穴が開いたみたいで、町で絡まれては喧嘩を繰り返していた。


そんなある日の事だ。


「なぁ、随時調子乗ってるみてぇだなぁ、ちっとツラ貸せや。」
教室にズカズカ入ってきたのは2コ上の3年だ。

クラスの奴等や…哲太が心配そうに見つめる中、俺は黙って後に付いて行った。


向かった先は屋上。そこには3年の仲間が二人待っていた。
その内一人は木刀を手に持っている。

『二人は素手…ま、いい。んで一人は武器か…コイツは救えねえな。』
素手である二人に、武道家として若干の好意を持ちつつ、口を開いた。

「で、なんすか?ツラ貸せって。」
直後、素手の一人は俺の胸ぐらを掴む。

「なめんのもたいがいにしろよ、テメー!」

「はぁ…。」
俺は溜め息を吐くと、その手首を掴み、グリっと捻った。

「うぎ!!」
こうすると、痛みから逃げ為、独りでに倒れる。
テコンドーは足技が中心だが、その他間接技も多様なんだ。

「胸ぐらを掴むのは自殺行為ですよ?」


倒れた奴に言い放ち、残りの奴等に視線を向ける。
『あと二人。』

「テメー!!」
素手のもう一人は、殴りかかって来る。

パシ!
俺はその手をサバいて、開いた手で、急所である喉元に貫手(突きの事)を入れた。

「う!ォェエエ!」
ソイツは、ボトボトと嘔吐をして伏せる。

あと一人。

「うぉおお!」
雄叫びと供に、木刀を振り翳して来た。

俺は、今度は振り上げた足の裏で木刀を受け止めた。

普通では無い角度に開く俺の足を見て、明らかに動揺する。
さらにソレを蹴り上げると、音を立てて木刀は地面に落ちた。

「ひ、ひぃぃい!」
先パイは情けない声を出して腰を抜かす。

「アンタは他のヤツと同じじゃ済ませないぜ?」
俺は、逃げ様とするソイツにゆっくりと近付いた。


ガッー…

一瞬の事だった。
俺は、誰かに後ろから羽交い締めにされた。

『もう一人!?隠れてたのか!?』
俺は、足元に目をやり、後ろにいるソイツの足の甲を踵で踏んだ。

ベキッ!
『しまった…!』
とっさだったから、つい本気で踏んじまった。

俺の足は、骨の鳴る嫌な音をしっかりと捉えていた。


「…!!」


ソイツは、声にならない叫びを上げて地面に倒れる。
俺はその顔見て仰天した。


「おまえ…!」


───哲太だった。

『コイツも…アイツ等の仲間だったのか…?』
しかし三人の三年は逃げて行ったので、それはなさそうだ。

俺は哲太に近付く。

「哲太…なんで…。」
痛みに歪んだ顔はとても苦しそうで…。


哲太は、口を懸命に動かして、呟く様に言った。
「……退、学に…なっちゃぅか…ら……」


その言葉に、俺は頭をブン殴られた気がした。

哲太は、俺を心配して来てくれたのに…、なんて事しちまったんだ…。

「…ぅ…。」
足を押さえて苦しそうに呻く哲太。

「待ってろ!!今、病院連れてくからな!!」

俺は必死で哲太を担ぎ上げ、病院へと走った。


────────

俺が待合室で待っていると、やがて松葉杖をつきながら、足を石膏と包帯にぐるぐる巻きにされた哲太が出てきた。

哲太は、足の甲の骨がズレて、全治3ヵ月との診断だった。


──────
哲太を背負い、河原を歩く。
哲太の家に向かって。

「本当にすまねぇ…。哲太…。」

哲太は、首を振った。

「良く考えたら、学校また辞めさせられたら親父に殺されるもんな。哲太、ありがとな!はは!」

顔は見えないが、哲太も多分、笑っていた。

「でな…。」

「…?」
何?って言わんばかりに俺の肩から顔を上げたから、哲太の髪が俺の髪と触れ合って、ちょっちこそばゆい。

「あのよ…、お詫びに俺、毎日オマエの送り迎え…するから!チャリの後ろに座るヤツつけてさ。」
俺の耳、赤くなってるよな…。バレてねぇよな…。


「…ぅん…。」
耳元で、哲太が頷いた。


────
10月を迎え、秋の気配を感じ始めたその日から、俺は毎日哲太の送り迎えをする様になった。


引用なし

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桜散る頃 しょうた 20/12/8(火) 2:08
桜散る頃1 しょうた 20/12/8(火) 2:10
桜散る頃1 2 しょうた 20/12/8(火) 2:12
桜散る頃3 しょうた 20/12/8(火) 2:13
Re(1):桜散る頃 まー 20/12/8(火) 19:05



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