「ゆうすけ、おはよ、今から駅いくね」
とLINEが。
「いや、永久のアパート行くけど」
の返信に
「駄目たよ!いま家にいないし取り敢えず20分くらいで駅行けるからどこかで待ってて」
20分後、永久が現れた。
黒のキャップにマスクをつけていて直ぐには
わからなかった。
「ゆうすけ、おはよー」
「おー、永久、久しぶり」
「ゆうすけ、こっちくるなら前もって連絡してよ、急に出張なった?それとも俺に会いたくなった?」と笑顔で話す。
「この近くに美味しいラーメン屋あるからラーメン食べようか」とラーメン屋へ。
ラーメンを食べ終わり、近くのスタバへ。
「永久、今日何処からきたの?さっき家からじゃないって言ってたし、昨日も夜会えなかったし…」
「もしかして疑ってる?ってか心配してるの?」
「はい、これ」と小さな紙袋を俺に渡す。
「紙袋開けてよ」と永久。
紙袋に小さな箱が入っていた。
「何これ?」
「開けてみて?」
箱の中にはチョコレートが6つ入っていた。
「昨日学校でチョコレートを作る授業があってさ、自分で味付けや形、素材を考えてて、LINE気づかなかった。」
「それで朝、また学校の調理室で作った奴なんだ!ゆうすけ、食べてみて」
「どう?」
「うん、チョコレートだよ」
「じゃなくて、感想だよ、甘さ控えめでカカオの味がどうで美味しいとか、もう、ゆうすけってたら」
「美味しいよ、コーヒーに合うね」
「せっかく、初のお菓子作品なんにさ」と少しいじけるように永久。
「ごめん、ごめん、永久」
「で、ゆうすけ、今日は泊まって行けるの?」
「永久さえ良ければ…」
「え、家に泊まるの?」
「まずかった?」
「まずかった!」
「何で?」
「布団一つしかないから」と嬉しそうに。
「まあ、一緒に寝ればいっか」と笑顔で。
永久のアパートはここから徒歩15分らしい。
永久のアパートに到着。
1DKで部屋は綺麗に整理されていた。
というか、家具らしいものは何もない殺風景だった。
「そう言えばたくまって何してるの?連絡あった?」
「あ、たくま、全然連絡とってないから」