「たくま、駄目だよ!」
「ですよね、冗談ですよ!」と笑顔でチャックから手を離す。
「じゃ、そろそろ行きますね」
「これ餞別、受け取って」と俺は財布から
万札を取り渡した。
「え、ありがとうございます、では」と
たくまは車から降りて帰っていった。
スマホを見ると永久からLINEが。
「ゆうすけ、疑うようなことしてごめんね、
ゆうすけの気持ちわかって嬉しかったよ!
俺も同じ気持ちだから」
俺は何故か返信する気持ちにはならなかった。
それから1週間くらい経った頃、
久しぶりの出張が入った。
しかも、永久の住んでる都市の隣の県。
出張が終わってからでも1時間で永久の住んでいる場所まで行ける。
早速永久に連絡を取ろうとも思ったが、この前のドッキリの仕返し、サプライズで秘密で
突然行くことにした。
出張は、金曜日だったこともあり、翌日は、
休み。永久のアパートを訪ねるにもアパートの住所まではわからなかったため、出張先から永久にLINE。
「今日の19時頃、時間ある?いま仕事で近くに来てるから今日飯でもどう?」
永久の良く利用すると言う駅についた。
LINEをみても既読になってない。
永久にLINE電話をするが出ない。
駅のスタバで待ったがもう20時を過ぎている。
仕方なく駅近くのホテルをネット予約し、
ホテルへ。
シャワー浴び終わった頃は21時30分だった。
永久と飯を食べようと何も食べ出なかったため腹が減り、ホテル内のコンビニへ。
部屋に戻りスマホをみると永久からLINE電話の着信が。
すぐにかけ直す。
永久はすぐに出た。
「ゆうすけ、ごめん、取り込んでてさっきLINE気づいたよ!こっちくるなら事前に教えて欲しかった。で、いま、どこ?」
「●●駅の近くのホテルだけど」
「わかったよ!じゃ今からすぐ行くよ」と
永久が言うと思っいたが…。
「今日は予定あって無理だから、明日の昼に会おうよ!またLINEする」と何か急いでいる感じで電話を切った。
何か悲しかったが相手の予定も聞かずに突然きた自分が悪いとビールを飲んで寝た。
朝、シャワーを浴びて10時にチェックアウト。永久からのLINEはない。
また、駅のスタバへ。
永久も忙しいのかな、このまま帰ろうかなと
迷っていた時に永久からLINEが。