「いまから話すことは二人だけの秘密だよ、
隣のクラスの翔太を凝らしめたいから力をかして欲しい」
「翔太に何かされた?俺が締めようか」
「いや、俺が直接やりたいから」
「つまり翔太と大介を合わせて、翔太に手を出させずにボコボコにしたいってこと」
タケルは馬鹿だが中々理解力はある。
「そう、それには翔太を脅すだけの弱みが必要になるんだ!」
「連れが中学一緒だったから聞いてみるわ」
数日後、タケルが
「連れにきいたら翔太の弱み握ってるから何で言うこと聞くって」
「え、弱みの内容は?」
「俺も聞いたけどそれは教えられないって、
自分だけが知っているから武器になるって」
「そうなんだ。じゃ、明後日の終業式の後、
図書室に来てって。声かけられた奴の言うことを必ず聞けって伝えて」
「わかった」
終業式も終わりみんな帰宅していく。
運動部はグランドで練習しているが図書室には誰もいない。
図書室にいると足音が。
図書室の扉が開く。
翔太だ。
誰もいない図書室で周りを見渡してる。
俺を見つけて
「え、確かC組の真山くん?何してるの」と
話しかけてきた。
「堀田くんこそ、用事?もしかして待ち合わせ?」
俺が呼んでいると思っても見ない様子。
「いや、ちょっと呼び出されて」
「呼び出したのは俺だよ」
「え、真山くんが…嘘?」と驚いた様子で言った。
「真山くん、田中と友達なの?」
田中とはタケルの連れのことだ。
「いや、話したこともないし、知らない」
「ただ人を通じて堀田くんを呼び出したのは俺だよ!」
「え、何で俺を…真山くんが」と翔太は理解出来ない様子。
「とりあえず、そこ座って話そうよ」
「あ、そだな」と俺が呼び出し主で安心した様子も伺えた。
「所で俺に用事って何?」
「友達になりたい」と俺は言った。
「友達?別にいいよ。そんだけ?」
「いや、まだあるよ」
「何?」
「LINE交換したいし、翔太と呼びたいし、
大介と呼んでほしい」
「いや、別にいいんだけど、そんなことで田中使って俺呼んだの?」
「そう、友達になりたかったけど体育の時間にも話せなかったから」
「そうなんだ。じゃLINE交換しようか」
LINE交換が終わると「これでいい?」と帰りたそうな翔太。
「俺達いまから友達だよね、じゃ夏休み遊ぼうよ。」
「わかった。じゃまたね」と軽めに帰ろうとする翔太に俺はムカつき
「またLINEするから…もし無視したら田中君に言うから。今日なんてきいてきた?今日会う奴の言うことを必ず聞けって聞いてないの?」と言うと
「え、田中とどんな関係なん?もしかして何か田中こら聞いてる?」
「だから田中君とは話ししたこともないよ」
「じゃ何で」
「とりあえず今日は翔太と友達に慣れたしLINE交換できたからそれで満足。またLINEするね」と俺が言うと
「わかった。夏休み遊ぼうね」とさっきとは
態度が違う感じで図書室を去っていった。