自宅に到着。
俺の部屋は車庫から直接階段を上がって2階にある。
「ゆうた、適当に座って」
「うん」といいながら俺の部屋を見渡すことに意識が向いている。
「どした?珍しい?」
「いや、駿平を感じれるものが多いなって」
俺の部屋は8畳と6畳をぶち抜いた14畳ほどの広さ。俺がDIYでコツコツと改築していっている。だからまだしっかり整理されておらず段ボールも山積みだ。
「いま、DIYの途中でさ、散らかってるんだ」
「何か飲む?」といっても部屋冷蔵庫の中はほぼアルコールしかない。
「水で」
「水でいいの?じゃ取ってくるね」と俺は車庫の隣の井戸水が湧き出てる場所へ。
5分くらいして戻ってきた。
ゆうたの格好をみて驚いた。
俺の学ランを着ている。
「ごめん、アソコにかかっていたから着て
驚かそうと」とゆうた。
「別にいいけど、ってか似合うな。ゆうた、高校生ありかも」
「はい、井戸水だけど、どうぞ」
「え、井戸水出てんの?美味しい」
学ランを脱ごうとするゆうたに
「駄目、着ていて」と俺は
着替えを制止した。
「え、驚かせようとしただけだから…何か恥ずかしいじゃん」
「ゆうた、似合うから、もっと見てたい」
「そんな似合う?ってか、駿平高校生の時、
もてたんだね」
「そんなモテないよ、何で?」
「ほら、学ランのボタン一つしかないじゃん」
「昔のことだから忘れたけど…」
「ねぇ、卒業アルバム見せてよ」
「そんなん、どこにあるかわからないよ」
と俺が言うと
「アソコにあるよ」とゆうたが指をさす。
その先には段ボールが。
高校関係、アルバムなどと段ボールにマジックで書かれている。
「目敏いな?別にいいけど」
「これだ、何組だったん?部活は?」
ゆうたは、俺の卒業アルバムをみて質問攻めしてきた。お前、彼女かよってくらいに。
因みに俺は県立高校の普通科で地元では進学校に属する高校に通っていた。部活はサッカー。
卒業アルバムに夢中になっているゆうたを放置して探しものをしていた。
高校時代のサッカーのユニフォームや体操着だ。
ようやく見つけて
「ゆうた、これに着替えて」
「って言うか、ゆうたの色々な写真撮りたくなってきた」
俺はゆうたの学ラン姿をみて写真に撮りたい、それも色々な格好をさせたいと思いがよぎった。