「あのー、ちょいちょいここで会うよね?なんか目が合うなーと思って」とまず挨拶っぽく。
最初はえって顔してたけどすぐにこっと笑顔になって、
「あ、そうですね。なんていうんですかね、同世代の人みると結構見ちゃいません?みんな」
と答える。
「あー、たしかに、あるあるだね」
「そ、そうなんですよね。」
「学生?」
「はい、3年生です」
「じゃあ同世代じゃないよ、俺28だもん、3年なら21くらいでしょ?」
「21です。てか、お兄さん28?大学生だと思った―」
か、かわいい・・・。
「お世辞なら何も出ないよー。もう社会人だよ俺。」
「そうなんすかー、俺の方は今コロナのせいで大学も全部オンラインで。。。」
「あー、俺も在宅勤務だよ」
「ですよねー。全然人と会えてなくて。このスーパーもほとんど中高年じゃないっすか。自分ここしか近場で買い物できなくて、で年近そうな人がいるから自分と似てる環境なのかなーとか思ってました」
とあどけなく答えてくれる。
「そうなんだ?バイトとかは?」
「居酒屋だったんで完全にやばいです」
「まじかー。お金は?」
「だからこうして自炊してます」
と言って、もやしとか豚肉の切り落としとか、安い食材で必死にやりくりしようとしてるのが袋の中から伝わってきた。
俺はでももう下心ムラムラ。。。そこで、
「カネないのはつらいだろうねー。」
「ほんとです。今日もUberした帰りで・・・」
籠を見たら例の黒い鞄があって。
「あー、あれ儲かるの?」
「緊急事態宣言中は結構良かったですけど最近は客の奪い合いです」
「じゃあ給料は?」
「その頃に比べたら全然っす」
「そうなんだー。ちょっとここ、駐輪場だし、あそこの公園行かない?」
「あ、はい☆」
うちらは公園にとりま移動。
「カネ困ってるんだったら、助けてもあげられるかな?」
「え、ほんとですか?でも初めての人にそんな色々すいません」
「いやいや、初めてではないだろ笑。前から認知はしていたっていう笑」
「あ、たしかに笑」
ここからはもう単刀直入に切り出すことにした。
「1時間1万もらえたらどう思う?」
「1日じゃなくて1時間ですか?」
「うん、そうそう」
「すごいです!」
「俺が出すんだけど...」
「え、お兄さんが?」
「うん。俺、ぶっちゃけさ、男もいけるんだ」
「・・?いけるって・・・?」
「まー、男も恋愛対象ってこと。心も体も。」
「・・・ゲイってことですか?」
「んまぁ、彼女もいたからバイだな。だけどそんなもんだね。引いた?」
「・・いや、自分、男子校だったから、まぁそれなりにそういう話は聞いてたし、友達ともちょっとした経験はあります」
「え?君もゲイなん?」
「いや、そういう意味ではなく、、、ただ先輩と手こきし合ったりちょっとしゃぶらされたりはありました、ノリでしたけど、かっこいい先輩だったからいいかなーって」
「結構軽いな!笑」
「ははは、確かに笑 あんま抵抗はない方ですね」
お?イケるか?
「で、ぶっちゃけすんげータイプなんだ君が。」
「え?俺がですか?」
「うん、最高☆」
「んーなんかどんな形であれ、そういわれるのは嬉しいと思います」
「いやー俺も、こんな反応してくれる子で嬉しいよ。で、サポするから、その・・・」
「サポ?」
「あ、ちょっと払うから、俺の言うことその間聞いてほしいっていうか・・・」
「あ、体売るみたいな?」
「早い話、そうだな」
少し考え込んだみたいで、そして口を再び開き、
「どんなことする・・ん・・ですか?」
そりゃ不安だよね。
「あー、まぁ大きい声では言えないけど、コロナだからキスはまず無しで、それ以外は女とすることと一緒かな。」
「お兄さんが女役・・・?」
「俺はどっちでもイケるからそんときの気分で笑」
「で、お兄さんとそういうことして、時給1万ですか??」
「うん。どうかな?」
一気に俺も緊張する。断られるだろうなーとか考えると、すぐに
「全然やります!」
「まじで?」
「はい、お兄さんならいいです」
くぁー!!かわいい返し!
「お兄さんなら、って?」
「きもいおっさんとかなら嫌だけど、お兄さんなら大体のことはたぶんイケるはずです。支援してくれるだけでも助かるし、僕で良ければ、お兄さんのこと楽しませてあげたいかなって☆」
「最高じゃん!」
「ははは」
笑顔が可愛い。
「今日すぐ欲しい?」
「はい、それはw 毎日100円玉レベルの戦いなんでw」
「うち今から来れる?」
「行けますけど、まだ汗だくなんで・・・」
「うちで浴びれるし、むしろ浴びないでほしいかもwww」
「え?wどういう意味ですか?」
「そのまま色々楽しみたいww」
「変態っすねww」
「そういえば名前は?」
「ゆうじです、お兄さんは?」
「かずや。じゃあさくっとうち行こうか?」
「はいww」
チャリでそのまま俺の部屋を目指した。