数日後。
雅「ちわー、CDCでーす。」
健「お疲れっすー。」
雅「うぃっす!健介!」
相変わらずニヤっと笑う雅兄。
俺は、数日前。
酒の勢いも借りて、今目の前にいる男に興奮して射精したなんて、口が裂けても言えない なんて事を考えながら会話をしていた。
雅「ってなことがあってなぁー。ん?健介、聞いてる?」
健(ハッ!)「あ、ごめん、雅兄。聞いてなかった!」
雅兄を見つめてボーッとしてた。
雅「おいおい、また熱中症じゃないだろうなー?それか、俺に見惚れてた?」
ニヤニヤしながら俺をからかう。
まさか、本当に見惚れてたなんて。
健「そんな事ないっすけどー。もしそうだったらどうするんすか?」
雅「んー。まぁ考えるけどな。健介ならいいかな?なんてな!笑」
嬉しさと切なさで、おかしくなりそうだ。
俺は男。雅兄も男。しかも妻子もちだ。
ありえない。
自己嫌悪感と雅兄への期待感があって
すげー変な気持ち。
なんてな!ってセリフが余計にそう思わせる。
健「ま、雅兄。よかったら、LINEしませんか?嫌じゃなければ…」
意を決して聞いてみた。
雅兄「お、奇遇やなぁー。俺もそう思って、LINEのID待ってきた。これ、登録しててなー。」
健「あ、あざっす。了解っす。」(やべー!!LINEゲットしちゃった…マジか!!ラッキー!!!)
冷静を装うので必死だった。
トラックが出て行ってから
俺は雅兄の書いた、四角い文字の
LINE IDを眺めて、嬉しさを噛み締めていた。
エリ「店長、なーにニヤニヤしてるんですか!早く品入れしないと!」
健「あ、すまんすまん、今すぐ…」
エリ「なーんか、店長。最近変ですよー。恋でもしましたかー?」
健「いや、してねぇし。は?意味わかんねぇし!」
エリ「わかりやすっ(ボソっ)」
健「なんか言ったか?」
エリ「いーえ!なんでも!」
俺は浮かれていた。
帰って、早速LINEしてみよう。
その日は、仕事を終わらせて
ビールと酎ハイを買って
さっさと帰宅した。
健《雅兄!届いてますか?健介です》
早速夕方送ってみた。
なかなか既読がつかない。
数分置きに既読がついてるかどうかを
確認するその姿は、きっと
男子にLINEを送ってソワソワする
女子高生みたいなんだろうと
小っ恥ずかしく思った。
しばらくして
♪♪LINE音
健「あ!来た!」
獲物を見つけた虎のように
スマホに飛びつく。
雅《おう!お疲れ!届いてるぜー。そういえば、ステッカーどうした?》
健《タンブラーに付けましたよ!アイスカフェラテをそれでよく飲むんで!》
雅兄《そうかそうか!良かった^_^ 今度そのタンブラーでアイスカフェラテ飲ませてな》
健「ん?どういうことかな…?間接キス…とかじゃねぇよな…はは…」
そのLINEを既読無視して
その日は床についた。