小学生5年か6年の頃のこと。友達とよく探検ごっこや秘密基地なんて作っていた。
ある日の河川敷。大雨が降らないと水が流れない排水溝の出口のあたりで遊んでいた。すると作業着を着たお兄さんに声をかけられた。お兄さんは
「ここで遊んだらダメだよ。どこの小学校?、名前は?何年生?」
と声をかけて来た。僕は正直に
「○○小の6年(学年は曖昧)の佐藤りくです(仮名)」と答えた。
お兄さんは
「先生には言わないから事務所においで」
と言われた。僕は怒られるのかな、学校の名前言っちゃったしと、お兄さんに付いて言った。友達も黙っていたが僕と一緒に付いて来た。
事務所と言ってもそこは少し離れたアパートだった。ちょっと変だなと思ったが中に入った。そこにはゲームがたくさんあった。僕は変だなよりゲームが気になった。お兄さんは
「好きなので遊んでいいよ」
と言った。僕はマジでとテンション上がったが友達はいまいち元気がない。
お兄さんが友達を見て、
「翼君、元気無いなぁ」
と言った。僕はあれ、翼(友達)、お兄さんと一言も話して無いのになぜ名前知ってるのかなと思ったが、前から知ってるのか位にしか思わなかった。
ちょっと間があってお兄さんが
「そうだ、りくくん、暑いから1000円渡すから近くのコンビニでアイスやジュース、お菓子買えるだけ買って来て」
と言われた。僕は翼が気になったが翼の為の買い物と思って外に出た。