シャワーを浴び終わり、カーテンを開けると洗面台には”衣装”が置いてあった。
と言っても、置いてあったのはバスローブ(ホテルのではなさそうだった)と水着のサポーターの様な生地が薄く、小さい白いブリーフパンツでしかも横の部分はほぼ紐状な下着だけだった。
戸惑ったけれど、ご丁寧に俺が着て来た私服は置いた場所から無くなっていて、代わりにこれらの”衣装”が置いてあったので、これを着るしかない。
すっごくピチピチの下着。
水気を拭ききれていなかったところがあったからか、下着の前部分が濡れてしまったのだけれど、その部分が結構透けて形がくっきり出てしまい恥ずかしかったので慌ててドライヤーで乾かして、他の部分が濡れていないか確認してから、バスローブの前の紐を結んで部屋へ出た。
神崎・井上「おー!」
井上「似合ってるね」
神崎「うん、本当に。」
俺「てかそんなことより下着が変なんですけど!」
神崎「絵を描くのに、出来るだけ体のラインを出したいからさ。いやだった?」
俺「んー、まぁ」
神崎「大丈夫、ポーズに集中してくれれば気にならないよ。」
そりゃぁ嫌というか変な感じだよ!
男3人でホテルの一室でバスローブってだけでも変なのに、その下は濡れたら透けちゃう様ななんだかイヤらしい下着だよ!
って一人心の中でツッコミをいれた。
井上「じゃぁ早速始めようか?」
神崎「まずは簡単で楽なポーズから始めよう。ベッドの上に座って、上半身は枕重ねて後ろに寄りかかる感じで。」
神崎「両脚伸ばして楽にして。」
「もう少し脚を広げて」
神崎さんが全体の構図を見ながら
井上さんが実際に俺のカラダの角度を変えていく。
神崎さん自身も俺の元に来て、描きたい姿を探していく。
バスローブを、少しはだけさせられた。
上手いこと乳首が見えてしまわない位置。
でも、バスローブの腰紐から下の部分は前が空いているわけで、脚を広げると微妙に例の下着がチラ見えしてしまう。
その角度も絶妙な位置に直されて、やっとデッサンがスタートした。
神崎「じゃぁこのポーズキープで今から15分から20分くらいで描きます。お願いします。」
そう言って神崎さんはストップウォッチをスタートボタンを押した。