神崎さんと言う絵描きさんと会う=1対1だと思っていたのに、もう既に井上さんとも会う事が予定されていたかの様に井上さんがリードしている。
みたいなことを思っているのもつかの間、もう着いてしまった。
と言うのも会場が駅に直結しているホテルだったのだ。
(え!?ホテル!?)と意外なロケーションに驚いている間も無く、エレベーターで部屋へ。
もうチェックインしてあったみたいだ。
井上さんによってドアが開けられると、部屋は大きめのツインルームだった。
井上「飲み物は何が良い?」
一通り買い込んであった様で、色々揃っていた。
俺と神崎さんはホットコーヒーをブラックで。井上さんが淹れてくれた。
井上さんは缶コーヒーが好きなんだってさ。
わざわざコンビニで売ってるあのプレミアムロール的なのも出してくれた。
ちょっと一息。
神崎「今日は4時間くらいかかるけど、時間大丈夫?」
俺「大丈夫です。でもずっとポーズしてるんですか?」
神崎「いや、それはきついだろうから、1ポーズ15分から20分くらいで休憩を挟んでポーズを変えていくよ。」
それを聞いて少しホッとした。
神崎「バレエやってどのくらい?」
俺「もう15年くらい経ちます。」
神崎「プロになって長いの?」
俺「お金もらう様になったのは18歳くらいからです。」
神崎「すごいね。若い時から。」
なんていう俺の経歴をちょこっと話して、コーヒーも飲み終わり緊張がほぐれてきたところで
井上さんが「じゃぁ、シャワー浴びてきてもらおうかな。」
俺の頭が???となっていると、神崎さんが用意した衣装を着てもらうから。と言うことだった。
頭の???が取れたわけでは無いが、汗もかいていたしお言葉に甘えてシャワー浴びることにした。
俺がシャワーを浴びていると
神崎「衣装、脱衣所に置いておくから、上がったら着て!」
という声が聞こえた。
シャワーを浴びながら
はい!と返事をする。