もうすぐ終わり!エロまで長い。笑 そして、リアルも欲求不満!笑 でもオナるのは手が疲れる。笑 コメントいつも本当にうれしいです!ありがとうございます!最近勉強勉強だったけど、なんか書けて達成感。ありがとうございます
続きです
後から聞いた話、良介さんは、アキラさんの元ホスト仲間で、海にほれ込んでずっと沖縄に移住したくて資金貯める為にホストをやってたらしい。その間に、アキラさんも一緒にスキューバに連れてかれて、資格まで取ってしまったみたい。
初体験のスキューバを終えて、色々感動して、興奮気味だったけど、実際車に乗り込むと疲れとあんまり寝てないので、じわじわ眠気が来た。アキラさんに「寝てていいよ」と言われて、最初は寝ないように頑張ってたんだけど、さすがに眠さがMAXで、いつの間にか眠っていた。
起きると、上にブランケットがかけられていた。運転席にアキラさんはいなくて、外に出ると車が停めてあったのは、海の上の大きな橋の近くの駐車場。少し歩くと、橋の下の浜辺で座って海を見ているアキラさんが居た。
ちかくにあった石の階段を降りて行って、アキラさんの側に行くと、俺に気づいたアキラさんが笑顔になった。
「起きた?よく寝てたなー。スキューバ疲れるだろ」
「すごく疲れたけど…すごい感動しました…」
「そっか。よかった。マサキに沖縄の海、見せたかったんだ。綺麗な世界って本当にあるんだよってこと…伝えたかった」
「…うん。本当に綺麗だった。現実にこんな世界あるんだって…」
「それに、この場所にも一緒に来たかった」
「…?ここ?」
「うん。今、マサキが歩いて来た階段のちょうど上あたりで、俺の親、事故ったんよ」
アキラさんが笑いながらサラっと言った言葉に、返す言葉が出てこなかった。アキラさんは、何でもないことを話すように、続けた。
「俺がチビの時に、友達家族と旅行に来て、最終日に俺が熱出してさ。俺と友達家族をホテルに残して、薬とか買いに行った後、すぐ事故ったんだって」
「そうだったんですか…」
「こんな見晴らしいい場所で、よく事故れたよなー」
そういいながらアキラさんがハハっと笑った。俺が沈黙していると、アキラさんの方からまた切り出してくれた。
「俺が熱出さなかったら、親も事故ることなかったのかな、とか昔はなんか俺が親を殺したみたいな感じに思ってたこともあった。修学旅行で沖縄に来た時も、キョウスケと一緒に別行動でここに来たんだけど、なんか吐き気してすぐにホテル戻ったし」
「…なんで今日来たんですか?」
「トラウマ克服?マサキと一緒に、乗り越えたかったからかな」
「俺と一緒に?」
「……俺さ、ずっとお前のこと可哀相だから守ってやんなきゃって思ってた。マサキは辛いこと今までずっと経験してきたんだから、俺が幸せにしてやんなきゃって。マサキに、『優しさがしんどかった』って言われて、俺ずっと押し付けてただけだったんだなーって気づかされた」
「押し付けとか…俺が勝手にしんどいって感じただけで…アキラさんは、悪いことなんてしてないですよ…」
「ありがと。でも事実、マサキはしんどいって思って、俺もどっかでお前のこと可哀相って思ってた…。でも、よく考えてみれば、俺も欠陥だらけだし、そんな奴が幸せにしてやんなきゃとか、上から目線にも程があるわ、そりゃうぜーわ、と思ってしまったわけですよ」
ちゃかしながら言ってくるアキラさん。でも眼差しは真剣。
「こんなんだったら、俺はまたマサキのこと、知らない間に可哀相な目で見ちゃって、またマサキに同じ想いさせるって思ったら、このまま別れた方がいいのかなって思って、ここ最近ずっと考えてた。でも…」
「でも…?」
「お前と過ごした期間、同情とかだけじゃなかった。すげー楽しかったし、俺がバカやって、笑ってくれるマサキのことすげー好きだったなって。ちゃんと、素直な気持ちで。幸せにしてやる、とかじゃなくて…俺はずっと自然体でお前の側にいられた。一緒にいるだけで、幸せだったって、同情とか抜きに思い出したんだよ」
現実は、こんなにスラスラ喋ってはいなかった。なんか言葉を探すように、でも真剣に伝えてくれようとしてるのがすごく伝わった。
「そんなに、考えさせて…すいません。俺、自分のことしか考えてなかった。アキラさんの人生に俺なんか荷物にしかならないって思ったら…いつか、捨てられるかもしれないって思ったら…自分から手放す方がいいってなっちゃって…」
「……マサキ、俺はもしかしたら、3歳の時に親と一緒にここで死んでたかもしれないからさ、無かった人生だと思ったらなんでも出来るよ。俺が幸せにしてやるとか、もうかっこつけたり出来ないけどさ…俺の弱い所とか、マサキにも背負ってほしい。辛いときは、これからは一緒に乗り越えていきたい。だから今回マサキと一緒にこの場所に来たかった。それが沖縄に拉致った一番の理由かな。俺の一番のトラウマの場所だから」
「一緒に…?」
「うん。マサキはさ、自分のこと、俺のお荷物になるかもしれないって言ったけど、俺もお前のお荷物になる時があるかもしれない。家族が居たことなんてないから、損得無しに側に居てくれる存在なんて…持ったこと無いから…。でも、俺は、さ。覚悟は決めてきたよ。マサキがもし、半身不随とか、認知症とか、すんごいめんどくさい状態になっても、俺はお前の側にいたい。そういう関係に、マサキとなりたいんだ」
唐突展開過ぎて、頭の中がプチパニック。パニック起こしてるのがわかるのか、そんな俺を笑いながら見て、アキラさんがポケットから何かをゴソゴソ取り出した。
取り出されたものを見て、涙が出そうになるのを必死でこらえた。
「俺も、マサキも、家族には恵まれなかったからさ、俺の『石川』って苗字も、マサキの『吉田』って苗字も捨てて、新しい苗字つけてさ。お前と家族になりたい。俺と家族になってもらえませんか」
アキラさんが取り出したのは苗字の欄が空白になった婚姻届。アキラさんの名前が書いてあった。
「…ホント…ドラマみたいなこと好きですよね…こっ恥ずかしい…」
「それ、今言うなよー。ムード大事でしょうが。返事は?」
苦笑いしながら、言ってくるアキラさんの顔は見れなかった。絶対泣くと思って下を向くと、結局その勢いで涙が流れた。
「俺もアキラさんと家族になりたい」
そのまま、抱きしめられた。家族ってこんなに安心するもんなんだって…すごく思った。