珍しく酔いつぶれたアキラさんを迎えに行ってきた。笑 俺、療養中なのに。笑 いつもコメントありがとうございます!やっと先が見えてきた!!最後までお付き合いください!
「よし、その話はまた、風邪が治ってからな」
そう一言言って、それ以上は会話させてもらえなかった。まぁ、俺も薬の影響か俺も意識朦朧としてたから、追求はせずに寝させてもらった。
アキラさんは一晩中一緒にいてくれて、次の日、退院にも付き添ってくれて家に帰って、お粥を作って食わしてくれて帰って行った。
アキラさんが帰って寂しさがまた襲って来たけど、それ以上に前日に言われた恋人になろうかの言葉を思い出して、グルグル考えたり、にやけたり…。いっそ、やっぱ夢だったんじゃないのかと思ったり…。
その日から風邪が完治するまでの3日間。アキラさんは毎日うちに来た。マスターの合鍵をまだ返してないのか、夜中起きたらいつ来たのか持参のスウェットを着たアキラさんが俺の脇で寝てたり。
朝飯を作ってくれて、一緒に朝飯を食べて、二度寝して、「いいとも」が始まる頃笑顔で帰っていく。余りにもナチュラルにそんなことをされるもんだから、なんか恋人同士って感じみたいだ…って恥ずかしいこと思いながらも、なんか病院での話の続きはしにくくて、何も聞けずにいた。
風邪もスッカリ治って、バイトにもやっと復帰出来た。マスターから、アキラさんに俺んちの鍵を返すように言ってくれと言われ、アキラさんに連絡を取ると、今度の休みに福助見に来るついでに取りに来てよ、と連絡があった。
約束の日になり、久しぶりにアキラさんちに行った。玄関あけた瞬間、かなり育ってしまった福助が足にまとわりついてきた。
「ニャー!」
「福助大きくなったなー!」
体格もよくて、走り回って。あの貧弱だった仔猫が見る影も無かった。目ヤニで潰れてた目は綺麗な緑色で、うんちまみれだった毛並はツヤツヤだった。
家の中に入ると、テーブルの上にいっぱい料理が並んでて、エプロン姿のアキラさんが出てきた。
「なんか、すごい料理いっぱいですね」
「マサキの快気祝い。完全に作りすぎた。笑」
料理を程よくいただいて、用意されてたシャンパンも飲んだ。食べ終わった後、ソファーで福助と遊んでるとアキラさんが隣に座ってきてちょっとドキっとした。
なんか、今なら病院での話の続きを聞ける気がして、福助と遊びつつさりげなく切り出した。
「アキラさん…、病院での話なんですけど…」
「そうそう。俺もその話しないとっと思って、今日呼んだ。笑 マサキ熱出してたし、あれ以上話すのきついだろなーと思って」
「ありがとうございます。そんで…その…」
「付き合おうって言ったのは、ちゃんと本心だよ」
アキラさんに言われて、嬉しいのと妄想じゃなかったー!!!という安堵。心臓がだいぶ早くなってた。
「マサキ、俺がへこんでる時、ずっと話聞いてくれて、側に居てくれたじゃん。なんか、何言われるより、それが嬉しかった。やっぱ夜は損得の世界だから。弱み見せるとか、ありえなかったから。マサキとなら友達になれるって思った」
「…すいません」
(やっぱりアキラさんは俺に友達を求めてたんだ)
「…だからといって、マサキに告られた時、ショックとかはなかったよ。ちょっと戸惑ったけど。それから、色々考えた。考えてる間に、どんどん時間たって…でもお前からは、何も連絡無いし…。俺のこと好きって言ったくせにー…とかガキみたいなことも考えたり…笑」
福助が自分のベッドに行ってしまって、俺は自分の太ももをずーっと見てた。アキラさんの方が向けなかった。信じられなさ過ぎて。
「ちゃんとお前のこと恋人として思えるかなとか、色々考えてる時に、あの店にキョウスケとマサキが居て、2人一緒にいるとこ見て、なんかグルグルしてたのが吹っ飛んだ。キョウスケには、他にも今並行して遊んでる人間何人か知ってるし、違うだろ!って」
「……………」
「だから、次の日に警告しに行った。マサキが幸せになりたくて、キョウスケを選んだんだったら、説得しようと思って。そしたらマサキ死んでたし、すげー子どもみたいにワーワー泣いてて。なんか、ホント…俺、マサキんち行って良かったって思った。お前一人にしなくてって。その時に、なんかグルグルしてたのが、どーでもよくなった」
恥ずかしいとか、ないのかな、この人。と本気で思った。バカにしているとかじゃなくて、嬉しすぎて…。
アキラさんの方を向くと、すごい優しい表情のアキラさんと目が合った。
「俺も、1人は嫌だし、マサキを1人にもさせたくないから…俺と恋人になってください」
考える余地なんてない。こんなに人を好きになったのが初めてって言えるくらい好きになった。
「お願いします」
俺が答えると、アキラさんが「やった」って一言言って、笑った。その笑顔に、好きだなーっと再認識した。