高校生の夏休み。
当時は身長が156cmしかなかった。
親との仲が悪く、何日も家出をして友達の家を泊まり歩いてたことがよくあった。
高2の夏休みのある日、
僕は親とケンカし、家を飛び出した。
何軒か友達の家を回ったが、外出中だった。
範囲を広げて、隣町に住む友達の家に行ってみようと、自転車を走らせた。
途中、急な下り坂があった。下っている最中、突然ブレーキが利かなくなってしまった。坂の途中にある交差点で、悲劇は起きた。
横から走ってきた自転車とぶつかってしまったのだ。
相手は20代くらいの人で、身長は180cm近くあった。
20代の人は怒っている。けがをしたようだ。僕はひたすら謝った。
「お前、俺が怪我したんだから、治療費ぐらい払えよ。」
「あ、あの。僕高校生なんで、お金ないです。」
「じゃあ、どう責任取るんだよ?親に連絡しようか??」
「そ、それだけはやめてください。何でもしますから!!」
「何でもするのか?」
余計な事を言ってしまった・・・。
「じゃあわかった。今から俺の家に来い。」
親にばれたくない一心で、仕方なくついていくことにした。
男性の家に行く最中、なぜ親に言われたくなかったのか聞かれたので、全て話してしまった。その男性は、話していて意外と優しそうな人だと感じたからだ。
その場所からその男性の家までは、とても遠かった。
周りに民家が少なく、山間の一軒家と言う感じだった。
「さぁ、入れ。」
「は、はい。おじゃまします。」
僕は家の中に入った。
「ここにすわれ。」
座って待っていると、男性は僕にこう言った。
「お前、裸になれ。」
「えっ・・・」
「じゃあ、親に連絡してもいいのか?」
「い、いや・・・。」
「何でもするって言ったよな?」
「ま、まぁ。」
山の中だし、土地勘がなかったので、逃げることもできなかった。