そんな俺の感情など関係なく、ナオトと会う日はやってくるわけで。
勉強教えては、時々ムラつき、ナオトで抜いては、虚しくなって…なんていうことを懲りもせず続けていた。
ある日、いつもと変わらない調子で家にお邪魔し、ナオトの部屋に上がった。
いつもなら起きているか仮眠程度のナオトであるが、この日は特別疲れていたのかベッドから起きてこず。寝てる人を無理がな起こすのも気が引けちゃう臆病な俺。
「おーい…ナオトくーん…?」と探り探り起きてもらおうとするが一向に起きてこない。
いきなり寝返りをうってビビる。が、起きる気配はない。寝返りしてくれたおかげで顔がこっちに向いた。なんて綺麗な顔なんだろう。ヒゲも生えていない肌はニキビ跡もなくスベスベ。スースーと寝息を立てながら眠る姿は本当に可愛くてたまらない。薄く焼けた肌が可愛いだけではない、快活さを加味している。
勉強が遅れてるわけでもないので、しばらくはそのまま様子見することにした。手持ち無沙汰なまま、ふと部屋に目をやると床には脱ぎっぱなしの部屋着や制服や靴下が。
『部屋着はいつのだろ?まぁ制服と靴下は今日のだわな』
そんな事を考えながら俺は最高にドキドキしていた。ナオトのニオイのする服…。一瞬は迷った。でも次の一瞬でもう決めていた。ナオトはまだ起きそうにない。俺はそれらに恐る恐る手を伸ばす。ゆっくりと手に取り顔に近づける。自分の心臓の音が聞こえるくらい、俺はドキドキしていた。
部屋着のニオイを嗅ぐ。ナオトの家のニオイがした。ナオトの近くに寄ると感じるいつものニオイだ。なんだか勝手だが、不思議と少し落ち着いたような気がした。
制服のニオイを嗅ぐ。少し汗のニオイがした。登下校で汗でも掻いたのだろう。横でスヤスヤ寝ている可愛い顔した男の子と、その男臭いニオイのギャップに最高に興奮した。心臓の音はより一層強くなり、俺のモノはあっという間に堅くなっていた。
最後に靴下を手に取った、
「先生」
と同時にナオトの声。
「それは勘弁して」
固まっている俺を横目に続ける。
その言い方から全てを悟った。見られてた…っ!一気に血の気が引くのを感じた。
「なにしてんの?」
「いやっ…」
「先生のソレ起ってるよね?」
俺の股間を見てナオトが言う。自分の股間に目をやると、明らかに不自然に膨らんでいた。
「男の服のニオイ嗅いで起つとか、先生男が好きなの?」
「…。」
「否定しないってのはそうなんだ?」
「いやっ…違うって、その、片付けしようと思って…」
うろたえながら無駄な足掻き。
「嘘付かなくていいって(笑)」
意地悪そうにナオトが笑う。
「先生、大丈夫だって。オレも先生と一緒」
そう言ってナオトは被っていた布団をはがし、自分の股間を見せてきた。
「先生が起ってんの見たらこんなんなった(笑)」
ジャージには立派なテントが出来ている。
「マジで!?冗談じゃなく、男が好きなのか?」俺は半ば信じられずクドいくらい確認した。「うん」と笑いながら頷くナオトが可愛い。
俺はベッドに上がり、ナオト前に座った。頭をなでる。いつものそっけないナオトはどこへやら、満足そうな顔をこっちに向ける。
「さっきのうろたえてた先生、メッチャカッコ悪かったんだけど(笑)」
「うるさいな」
そう言いながら首の後ろに手をやり顔を近付けた。近くで見ても本当に綺麗な肌だ。妄想の中だけでしか経験出来ないと思っていたことを、俺は今しようとしている。
ゆっくりとお互いの唇を近付け、キスをする。最初は唇だけ、何度か触れ合った後に舌を入れた。すんなりと受け入れ、舌を絡み合わす。
「クチュ…んっ」
柔らかい舌。ナオトはうっとりした顔で夢中に舌を動かしている。