そして、一時間後。
僕たちは不動産にもどり、店員さんと一緒に内見へ。
店員 この部屋になります。
銀 しゅん うぉーーーー!!すげー綺麗。
銀 しゅんのオンボロアパートとは大違い。
しゅん おい。オンボロで悪かったな!!!
銀 あはははは。冗談冗談。
しゅん てか、お前も一緒に住んでるやろが。
銀 なぁー。風呂広いぞ!!トイレも綺麗にだしな。
しゅん な、なんか。広過ぎて落ち着けない気もする。
銀 しゅんは広い部屋慣れてないもんな〜。
しゅん 貧乏はあのくらいが、おちつくのぉぉ。
銀 おれこの家がいい。駅も近いし、学校も行きやすいし。
しゅん んー。いいよ。ここで。
銀 よっしゃーーーー。
しゅん。なんかテンション高いな〜。楽しみなのかなー?
銀 ここ契約します。
店員 わかりました。手続きは今日しちゃいますか?
銀 はいっ!!!!
しゅん え?
銀 え?ん?だめか?
しゅん あ、いや、いいよ。
店員 では、手続きはお店の方で。
銀 わかりました。
しゅん。いまから手続きしたら渋谷いけなくなっちゃうのに。銀くんのバカ。
銀 たのしみだなー!!なぁ、しゅん。
しゅん うん。そうだね。
銀 お前と犬飼って三人暮らしか!!!
しゅん 。。。
銀 ついたついたーーー!!!
しゅん。はぁ。。。渋谷楽しみだったのに。
銀はちゃっちゃと手続きを済ませた。
しゅん 手慣れてるんだね。
銀 まぁーね!!
店員 鍵はいつ次回のときにお渡ししますね。
銀 いつ頃がいいですか?
店員 来週ならいつでもいいですよ。
銀 わかりました。ありがとうござました。
しゅん ありがとうござました。
店員 ありがとうござました。またお待ちしてます。
銀 おわったなー!!疲れたな?
しゅん 。。。怒
銀 おい!?しゅん?
しゅん なにっ!?
銀 聞いてんのかよ。
しゅん 聞いてない。
銀 なにおこってんだよ。
しゅん 別に怒ってない。
銀 怒ってんじゃん。何でか言ってみろよ。
しゅん 今何時?
銀 16時半だけど。
しゅん ふーーん。
銀 何なんだよ。早くいえよ。イライラするなー。
しゅん イライラすんのはこっちだよ。ぼくは銀くんと一緒に渋谷いくの楽しみだったのに。ぐすん。あの時契約後回しにしたら渋谷いけたのに。んぐ。ひ、久しぶりの、ぐすん、久しぶりのデートなのに。最悪なデートだった。一人で帰る。ぐすん。ひっく。ぐわぁぁん。んぐっ。気をつけて帰ってきてね。
しくっ。
銀。俺なになかしてんだよ。俺がなかしてどうすんだよ。くそぉぉぉぉぉ!!!
ばっっっっっ!!!
銀 お、おい。まてよ…。悪かった。
しゅん 手放して。銀くんなんて知らない。
銀 おい。頼む。待ってくれ…。ごめんな。しゅん。
しゅん ぐすん。僕のこと構わないで。一人で帰るから。しくっ。ぐすん。
銀 わるい。こっちみてくれるか?俺の話し聞いてくれ。
しゅん な、なに。ぐすん。ぐわぁぁん。しくっ。
銀 ごめんな。おれ、つい、舞い上がってあとのこと忘れてて。俺も、渋谷楽しみだったんだ。実はな。俺がさっき話した、アパレルの友達にお前を会わせてやろーとおもってたんだ。あいつも見てみたいっていってたし。俺の自慢の彼氏って自慢するつもりだったんよ。でも、お前と愛犬と三人で暮らせるって考えたらやっぱり、思いが抑えられなくて。つい。。。
本当にごめん。だから、一人で帰るなんて言わないでくれ。もう、泣かないでくれ。お前を泣いてたら俺悲しい。俺のせいで泣いてるのはわかる。俺もお前を泣かせてしまったこと凄い悔しい。俺はお前を泣かせないって決めてたのに。本当に悪かった。だから、一緒に帰ろ?
しゅん んぐっ。ぐすっん。ぐわぁぁぁぁぁああああああああ。
銀 ほら、もうなくなって。可愛い顔がもったいないぞ。ほら。な!?
銀は銀の服で涙を拭いて上げた。
しゅん ぎゅっ!!!もう…ぐすっん。ひっく。馬鹿銀くん。
銀 あはははは。そうだな。俺は馬鹿だな。悪かったな。
そして、サングラスを外した。
街中で男が抱き合って一人は大泣きしている。
だたでさえ、人にジロジロみられ目立っているのに、銀はこのタイミングでサングラスを外した。
そして、その瞬間。。。
街中 え?あれって。ルキヤじゃない?
銀の芸名はルキヤだ。
街中 うわっ。ほんとだ。ルキヤだ。え?うそっ!!な。なんで。男?
銀 なぁ。しゅん。俺の顔見てくれないか?
しゅん なに?え?サングラスを外したら。。。
銀 目とじろよ。
しゅん え?いや。でもそしたら。周りみんな見てるし。銀くんがいることもみんな気付いてるよ?
銀 いいから。早くとじろよ。
しゅん。うわぁぁぁぁぁ。もう、どうにでもなれぇぇぇぇぇ。
しゅんは言われた通り目を閉じた。
銀は、自分についていたネックレスを外し、しゅんへ付けた。
そして。。。
優しく口を合わせた。
その瞬間。
街中 きゃああああああああ。街中はざわめいた。
街中では、なんで?え?と整理がつかないようだ。
写メを撮ってるものも多い。
恐らく、いや、確実に、キスの瞬間もとられたであろう。
銀 いいか?これは俺の宝物だ。この仕事をして始めての給料でかったものだ。お前にやるよ。でも、なくすなよ?俺が仕事でいないときや寂しいときはいつでもこれを見たらいい。今日は本当にごめんごめんな。
そしてまた、優しく口を合わせた。
街中 カシャカシャカシャカシャ。
最初より少し長かった。
さっきより多いシャッター音が聞こえた。
しゅん ぐわぁぁん。ぐすん。ひくっ。
銀 ほらもうなくなよ。帰るぞ。お姫様。
しゅん お姫様じゃないもん。ぐすん。しゅんだもん。ひっく。ひっく。
銀 あはははは。そうだったな。しゅん姫。あはははは。帰るぞ。
しゅん もぉぉぉぉ。ひっく、ひっく。
銀はまたサングラスをかけて帰路についた。
が、この人だかり。
なかなか、前に進めない。
街中 その相手の人彼氏ですかーー?
街中 ねぇー、ルキヤ男が好きなのー?
街中 サインかいてぇーー。
街中 きゃぁぁぁぁ。まってーーー。
銀 通してくれ。
しゅん こんなことして良かったの?
銀 あーー。大丈夫だ!!おれはお前が一番って言ったろ?
しゅん うん。ありがとう。
街中 ねぇ、また、キスしてーー。
街中 あいつホモかよ。ううぇーー。まじかよー。
色々な言葉が飛び交っていた。
それでもなかなか、前に進ま無い。
銀 なぁ、まだ、時間ある?
しゅん あるよ?
銀 こいつらウザすぎる。
しゅん え?あ、うん。
銀 よっと!!
しゅん え?ちょと、な、なにしてんの?ちょとおろして。
銀 いいか、お前らぁぁぁぁぁあああああ。よぉぉぉくきけぇぇぇぇぇ。
銀は周りにしゅんも抱っこしながら言い始めた
街中 きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああああ。
銀 だぁぁぁぁあまぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
しゅん ちょと。銀ってば。
街中 シーーーーーん。
静まり返った。
銀 いいか。俺が今だいてる奴はおれの彼氏だ。それがなにが悪い。男を好きになってなにが悪い。男が好きでも俺は人間だ。彼氏も人間だ。お前らも人間だ。人間には人を好きになる権利が平等にあるんじゃねーのか?俺はさっきのこいつを泣かしてしまった。泣かしたら抱きしめてやるのが恋人じゃねーの?なぁ、そこの男そうだろ?お前が彼女泣かしたら抱きしめてやるだろ?
街中男 あ、お、お、おう。
しゅん えーーと。あのー、ぎ、ぎんくん?ツンツン。あは、あは、あはははは。
銀 そうだろ?だから、俺も、さっきの恋人ととして同然のことをしたまでだ。好きになる人が男同士だろうが女同士だろうがそんなの関係あんのか?愛があればそんなの関係ねーんじゃねーの?俺がキスしてる写メを売りたきゃ売ればいい。それで仕事がなくなったそれで構わない。俺は仕事を辞めるまでだ。俺はこいつが一番だからな。わかったならそこどきな。